ディープロ
2019年12月5日社会人の時間の使い方と改善テクニック
時間の使い方に関して悩みを持ったことがある方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、過去12年にわたり自分の時間の使い方を計測した野呂から、時間の使い方の実際の姿と、改善のテクニックをご紹介していきます。
目次
「何にどのくらい時間を使っているか」を12年間計ってみた結果
社会人の時間の大部分は「労働」と「睡眠」で占められる
大部分を占める「労働」の時間も楽しめるようにする
「時間の使い方」改善テクニック
まとめ
「もっと効率的な時間の使い方ができるのではないか」「自分の時間の使い方には無駄があるんじゃないか」などという悩みを持ったことがある方は、多いのではないでしょうか。一方で、タイムマネジメントを学び、時間の使い方の改善を実践できている方は、あまり多くはないでしょう。それはなぜか?その答えのひとつとして、「自分の時間の使い方を正確に把握できていない」
ことが挙げられます。そこで今回は、過去12年にわたり自分の時間の使い方を計測した経験を持つディープロ代表の野呂から、時間の使い方の実際の姿と、改善のテクニックをご紹介していきます。
【こんな方におすすめ】
・時間の使い方に関する悩みを持っている方
・睡眠の時間がもったいないと思っている方
・時間の使い方、タイムマネジメントについて改善のヒントがほしい方
【目次】
1.「何にどのくらい時間を使っているか」を12年間計ってみた結果
・社会人の時間の大部分は「労働」と「睡眠」で占められる
・大部分を占める「労働」の時間も楽しめるようにする
2.「時間の使い方」改善テクニック
3.まとめ
■話し手
ディープロ 代表 野呂 浩良
■聞き手
StartGate 永田 拓也
「何にどのくらい時間を使っているか」を12年間計ってみた結果
今回は「社会人の時間の使い方と改善テクニック」というテーマでお話をお聞きしたいと思います。時間の使い方はとても大事だと分かってはいるけど、実際に何にどのくらいの時間を使っているのかを把握できている人はそう多くないでしょう。そのあたり、野呂さんはいかがでしょうか?
実は私は、自分が何にどのくらい時間を使っているかを12年間計ってきたんですよ。で、せっかく12年も計ってきたデータなので、記念として集計してグラフ化してみたんですね(笑)
それはすごいですね(笑)12年ものデータが詰まったグラフですか…。
そうです。それにより見えてきたことはとても多いんです。とはいえ、さすがに「10年も計りなさい!」とまでは言いません。まずはざっくりと「何にどのくらい時間を使っているのか」を、全体像として把握してみることが重要だと思います。
社会人の時間の大部分は「労働」と「睡眠」で占められる
では、12年間のデータから私が何に時間を使ってきたのか、ざっくりとお話しましょう。
こちらが、12年間計ってきた時間を円グラフにしたものです。まず、1番多くの時間を割いてきたのが、やはり「労働」でしたね。全体の34%が「労働」の時間でした。その次が「睡眠」の時間で、これも29%と大きな割合でした。これら以外の3~4割に「教養」や「交際」、「鍛錬」、「家事」などが入ってきます。「交際」というのは、友達との食事などのことです。
「労働」と「睡眠」で全体の6割余りを占めていた
ということですね。割合は違えど、多くの社会人にとって、このふたつが大部分を占めると思いますが、時間の使い方という観点からいうと、「睡眠」はなかなか手を付けることが難しそうですね。
そうですよね、でも私は一度本気で「睡眠」を止めてみようと思ったことがあるんですよ(笑)
それは…だいぶ辛いのではないかと思うのですが、どうだったんですか?
2日ほど「睡眠」を止めることはできたんですけど、自分が何をやっているのかが分からなくなってしまったんですね(笑)なので、さすがに全く睡眠をとらないことはやめて、「3時間寝たらどうなのか」「4時間ならどうだ」といった具合に、実験を繰り返してみたんです。その結果、私の場合は7時間が適切だと分かったんですね。
適切な睡眠時間は人によって微妙に差がありそうですが、私の場合も、例えば5時間だとちょっと寝たりないように感じますね。
「時間医学」を研究している方によると「7時間前後」というのが適切な睡眠時間
だそうです。もちろん、個人差がある話ですから、いろいろな睡眠時間を試してみて、適切な時間を探ってみるとおもしろいと思います。
大部分を占める「労働」の時間も楽しめるようにする
「睡眠」の時間以外で改善を試みた時間はあったんですか?
いろいろとやってはみましたけど…「労働」と「睡眠」以外の時間は割合が小さいですからね。それよりは、割合の大きい「労働」の時間の使い方について検証し改善する方が良い
と思います。「労働」は取り組み方次第で、自分のスキルを磨くことや、自分がやりたいと思うことに挑戦すること、あるいは自分が一緒にいたいと思う人と働くことなどの、有意義な時間に変えられる可能性が高くなりますから。
「労働」以外の部分はいわばプライベートの時間だと言えますが、このプライベートの部分だけを楽しむのではなく、大部分を占める「労働」も楽しめるようにすることで良い人生を送れるということですね。
そうです、労働とプライベートを分けるのではなく、すべての時間に対して自分でデザインをして楽しめるようにすることが大事です。
「時間の使い方」改善テクニック
ここからは、「時間の使い方」について、すぐにでもできるような具体的な改善テクニックなどがあれば、ぜひ教えてください。
1つ目は、今やっている「労働」の時間の中に、自分が楽しめる要素を見つけ出すことです。ここまでお話してきたとおり、「労働」の時間の割合はかなり大きいですから、その中で楽しめる要素を見つけることは、とても大きな意味を持ちます。学生の方であれば「勉強」が大きな割合を占めるでしょうから、自分が学んでいることの中から楽しめる要素を見出してみましょう。
「楽しみ」について見出すことで、自分のことをより深く知ることにもつながりますね。
2つ目は、スケジュール帳などを活用して、自分の未来における時間の使い方を組み立ててみることです。「自分がどのように時間を使いたいのか」を明示化することで、そこに向けて現在の自分の時間の使い方をどのように改善すれば良いかが分かります。その上で、タイムマネジメントの本などを読んでみて、書かれているテクニックなどを取り入れてみましょう。
野呂さんが実際に参考にしたタイムマネジメントの本は何でしょうか?
タイムマネジメントの本は300冊くらい読みました(笑)で、気付いたのが、「全部の本に同じことが書かれている!」ということなんです。
え!?そうなんですか!それはどのようなことなのでしょう?
先程もお話したとおり、まずはスケジュール帳などにより自分の未来の予定を組み立てるということ。もうひとつが、「スキマ時間をどのようにマネジメントするのか」という話ですね。もちろんその具体的な方法は本によって内容が異なりますけど、「こういう方法が良い!」というよりは、自分に合うか合わないかが大事です。ですから、いくつか本をざっと読んでみて、しっくりくるものを1冊選べば良い
と思います。
タイムマネジメントの本は自分に合うものを選ぶのが大事、ということですね。
まとめ
・時間の使い方を改善したいのならば、まずは「何にどのくらい時間を使っているのか」を把握してみることが重要
・社会人の時間の大部分は「労働」と「睡眠」で占められる
・「労働」の時間の中に、自分が楽しめる要素を見つけ出してみよう
・スケジュール帳などを活用して、自分の未来における時間の使い方を組み立ててみよう
・タイムマネジメントの本は、いくつか本をざっと読んでみて、しっくりくるものを1冊選べば良い
「時間の使い方」については、まずは自分の人生において「何にどのくらいの時間を使っているのか」を把握すること。そしてそれぞれの時間の中で「何を楽しいと感じるのか」を見出すことが大事です。「無駄な時間を切り詰める」などの効率化だけが「使い方」のテクニックではありません。ぜひ、まずは自分の時間の使い方を把握することから、始めてみてください。
仕事における時間の使い方については、「効率的な仕事の進め方」として特集記事を公開しています。こちらも合わせてご覧ください。
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