ディープロ

2019年11月19日

プログラミングスクールにおける良い講師とは?

プログラミングスクールを選ぶ際には、講師の良し悪しも判断基準のひとつになるでしょう。しかし、具体的にどのような講師が「良い講師」なのかは、分かりづらいものです。そこで今回は、「良い講師」であるための条件についてお話していきます。

プログラミングスクールを選ぶ際には、講師の良し悪しも判断基準のひとつになるでしょう。しかし、一言で「良い講師」といっても、具体的にどのような講師が「良い講師」なのかは、分かりづらいものです。そこで今回は、プログラミングスクールの代表の視点から「良い講師」であるための条件についてお話していきます。

【こんな方におすすめ】
・プログラミングスクールに通いたいと考えている方
・プログラミングスクールに通っているけど、講師に対していまいち満足できていない方
・お手本になる人を探している方、あるいは誰かのお手本になりたいと考えている方

【目次】
1.良い講師である3つの条件とは
 ・その1:どれだけの受講生と向き合ってきたか
 ・その2:「何のために学ぶのか」という部分に貪欲であること
 ・その3:人間味があって話しやすいこと
2.教育においてIT業界が抱える問題点とは
3.まとめ

■話し手
ディープロ 代表 野呂 浩良
■聞き手
StartGate 永田 拓也

良い講師である3つの条件とは

今回は「プログラミングスクールにおける良い講師とは?」というテーマで、ぜひ野呂さんにお話をお伺いしたいと思います。スクール選びや、あるいは先輩などお手本にすべき人の選び方の参考になるような情報を教えていただければと思います。

良い講師であることの条件として、まず「どれだけの受講生と向き合ってきたか」が挙げられます。向き合ってきた人の数というのは、必ず経験値に影響します。2つ目の条件が「何のために学ぶのか、という部分に貪欲であること」です。そして3つ目が「人間味があって話しやすいこと」です。これもとても重要な条件だと思います。

その1:どれだけの受講生と向き合ってきたか

まず1つ目の「どれだけの受講生と向き合ってきたか」について教えてください。

まず、受講生には本当にいろいろな人がいるんです。なかなかプログラミングというものを理解できない人もいれば、圧倒的なスピードで理解する人もいます。このように、受講生にはいろいろな人がいるという「幅」を知っていることで、受講生ひとりひとりに合ったレクチャーが可能になります。逆に、その「幅」を知らずに、特定の属性、例えば年齢や学歴、性別、起業家志望なのかエンジニア志望なのか、などの属性に最適化してしまっているような講師の場合は、そういった柔軟な対応ができない訳です。

講師の仕事の難しさはそこにありますね。

さらにプログラミングの勉強は、分からないことがあった時にすぐ聞かないと、ストレスが溜まってしまいやすいんです。そのため、課題をベースにしつつ講師が受講生個々のペースに合わせながら一緒に学び進めていくやり方が必要であり、そのためには、講師と受講生とのコミュニケーションが重要になります。すなわち、先程3つ目の条件として挙げた「人間味があって話しやすいこと」も重要になってくる訳です。

より多くの受講生と対峙していくことで、学ぶことに対してもいろいろなアプローチができるようになるということですね。

その2:何のために学ぶのか、という部分に貪欲であること

次に、2つ目の条件である「何のために学ぶのか、という部分に貪欲であること」について教えてください。

「何のために学ぶのか」という部分に貪欲である講師は、「なぜこれを学ばないといけないのか」「それをどこで使うことになるのか」「それはどこが難しいのか」といった深い部分までを整理して受講生に伝えることができます。例えば、受講生がちょっと理解できていなかったり、あるいは「なんでこれを学ばないといけないの?」という疑問を感じていそうな雰囲気があったときに、それを察して理解が必要な部分まで逆算して説明することができるんです。

「何のために学ぶのか」という部分に貪欲でないと、どのような教え方になってしまうのでしょうか?

「教科書のここに書いてあるから!」みたいな、半ば受講生任せにするような感じの教え方になってしまうでしょう。それともうひとつ、「目的に直結しない周辺知識をやたら話してしまう」という教え方をするのも、あまり良くないですね。つまりは、自分が持っている知識を広げてしまうだけで、かえって分かりづらくなるパターンです。

知識をたくさん知っていることと、それを整理して分かりやすく教えられるスキルとは、連動していない訳ですね。

そうです。知識そのものだけではなくて、なぜその知識が必要なのかを整理して説明することが重要です。そこを分かりやすく説明することで、受講生にとっての動機づけにもつながりますから。

その3:人間味があって話しやすいこと

3つ目に挙げていただいた「人間味があって話しやすいこと」については、具体的にどのような講師が「人間味があって話しやすい」のでしょうか?

人間味があって話しやすい講師は、表情が豊かですね。人間って、表情が豊かな人に興味を持つんですよ。例えば、しかめっ面をしている人がいたら気になりますよね。逆に、ニコニコしている人がいても、やはり気になると思います。もちろん、特徴的なジェスチャーなどがあるのも、興味を持つきっかけになり得ます。

なるほど、「表情が豊かな人には興味を持ちやすい=人間味があって話しやすい」ということですか。言われてみれば、有名な塾講師の人も、表情とジェスチャーが特徴的ですよね。もしかしたら、パフォーマンスに近いのかもしれません。

それに加えて、感情はエネルギーなんです。ポジティブなエネルギーが伝播してくることで、集中力を保ったりモチベーションが上がったりします。ところが、あまり良くない講師の場合は、決められた内容を淡々と話すだけになってしまいます。それではエネルギーが伝わってこないんです。人間味があって、ポジティブなエネルギーが伝わってくるような講師が、とても良い講師だといえるでしょう。

教育においてIT業界が抱える問題点とは

講師になるきっかけは、講師としての良し悪しに影響するのでしょうか?

日本で仕事として講師デビューする1番のキッカケは、おそらくIT研修の講師としてです。IT研修にはIT会社から講師が派遣されることも多く、開発現場でプロジェクトにアサインされずに残っている人が派遣されるということが一般的です。そういった方って、たしかに開発の経験はありますけど、教えることについては素人なんですよ。となると必然的に、ここまで挙げてきたような「良い講師」である条件は満たしていないことが多いですね。

なるほど。それはプログラミングの世界に限った話じゃなさそうですね。

そうです。そういったことをしているIT会社が悪いとかいう話では決してなくて、IT業界全体が抱える構造的な問題なんですね。ディープロでは「開発」と「教育」のハイブリッドで事業展開していくことに挑戦しています。講師の質を保ち、教えることを生業にしたい人が続けられる環境をつくりたい。これからも、チャレンジしていきます。

IT業界における人材育成の仕組み作りにはまだ課題がある、ということですね。

まとめ

・良い講師の条件その1は、どれだけの受講生と向き合ってきたか
・その2は、「何のために学ぶのか」という部分に貪欲であること
・その3は、人間味があって話しやすいこと

今回、特にお伝えしたいポイントは、プログラミングに限らず教育とは、つまりは講師と受講生とのコミュニケーションであるという点です。エンジニアとしてのスキルと講師としてのスキルは異なるものであり、人に教えることについては「経験」が重要な要素となっています。プログラミングスクールを選ぶ際には、ぜひ講師の経歴なども着目してみてください。

講師やプログラミングスクールに関しては、こちらの記事もぜひご参照ください。
「なぜプログラミングの講師をしている人がいるの?」の記事はこちら
「スクールでしか得られないプログラミング学習体験とは」の記事はこちら

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