ディープロ

2019年12月5日

年齢や学歴は採用選考においてどの程度見られる?

就職活動や転職活動に際して気にしてしまうこととして、「年齢」と「学歴」が挙げられます。そこで今回は、「年齢」や「学歴」が実際にはどの程度見られるのかを解説するとともに、それらをカバーする方法についてお話していきます。

就職活動や転職活動の際に気にしてしまうこととして、「年齢」と「学歴」が挙げられます。なぜなら、これらは後からは自分でどうにもすることができない要素だからです。そこで今回は、「年齢」や「学歴」が実際にはどの程度見られるのかを解説するとともに、それらをカバーする方法についてお話していきます。

【こんな方におすすめ】
・就職活動や転職活動に際して、自分の年齢や学歴が気になってしまっている方
・30代からでも転職はできるのかを知りたい方
・学歴が良くないことを自覚しており、それをカバーする方法を知りたい方

【目次】
1.「年齢」はどの程度見られる?
 ・人材募集における年齢制限のカラクリ
 ・30代以上の人材が敬遠される理由
 ・30代以上であっても十分にチャンスはある
2.「学歴」はどの程度見られる?
 ・「学歴」を気にし過ぎることは逆効果
 ・「学歴」が重視されることの理由
 ・学歴の良し悪しと仕事の能力とは比例するのか?
3.まとめ

■話し手
ディープロ 代表 野呂 浩良
■聞き手
StartGate 永田 拓也

「年齢」はどの程度見られる?

今回は「年齢や学歴は採用選考においてどの程度見られる?」という疑問に対してご意見をいただきたいと思います。

これは、就職活動ではありがちな疑問ですよね。

「30歳を超えると転職は難しくなるよ!」といった話はよく聞かれますからね。心配になる人も多いと思います。一方で、30代でも転職ができたという方もいらっしゃるので、実際のところはどうなのだろうかと疑問に思う方も多いでしょう。

人材募集における年齢制限のカラクリ

分かりました。まず先に「年齢」についてお話をしましょう。そもそも、実は「人材募集をする際には年齢制限をしてはいけない」ということが法律で決まっているのは、ご存じでしょうか?

聞いたことはあります。でもそういったルールがあるのに、20代に限定して募集している会社が実際にあるのはなぜでしょうか?

実はこの法律には、いくつかの例外事由が定められているんです。そのうちのひとつが「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」というものなんです。ごく簡単にいうと、職業経験を問わずに募集する場合は例外的に、年齢が若い人を対象として募集をしても良いということですね。

つまり「未経験」とセットであれば、若い人のみを対象に募集しても良いということなんですね。

そういうことです。ですから、まず20代であれば、基本的に就職活動については何も心配はないと思います。この例外事由については、実は「20代」と限定している訳ではないのですが、実際には20代に限定して募集している会社が多いのが現実ですね。

30代以上の人材が敬遠される理由

30代以上だとダメとしている会社は、どのような理由や考えを持っているのでしょうか?

統計的に見た時に、20代と比較すると、30代は家庭を持っていたり、自分がやりたいことの方向性が明確になっていたり、あるいは成果を出せる人なのかどうかが白黒ついているなど、「経年変化によって社会人としてのおおよその資質が固まってきている」と捉えているんだと考えられます。

なるほど、そういった意味では、先程の例外事由にあった「長期勤続によるキャリア形成」という観点から見ると、会社にとってはやや扱い辛い一面もある訳ですね。

30代以上であっても十分にチャンスはある

ですが、個人的には頭脳の力は30代を超えても高まっていくものだと思っていますし、転職してからも十分に適応して仕事はできると思いますね。同じように思っている経営者もいると思いますよ。

学んでレベルアップする「吸収力」という観点からいえば、30代以上の人にも十分にチャンスはあるということでしょうか。

そうです。「吸収力」というのは、内面的な価値観やスタンスが強く影響すると思います。ですから、20代のうちから仕事への価値観やスタンスをしっかりと身につけておくことが大事ですね。例えば相手の期待を超えようと頑張ることや、報・連・相をちゃんとすることなど。そういった経験を経て価値観やスタンスがしっかり身についている方であれば、30代であろうと「吸収力」は問題ないと思います。逆に言えば、30代になってからこういった価値観やスタンスを身につけることは大変なんですよ。

30代を超えてからも「吸収力」を保ち続けるには、20代のうちから仕事への価値観やスタンスを身につけておくことが必要ということですね。

「学歴」はどの程度見られる?

続いて、もうひとつのテーマである「学歴」についても、ご意見をお聞かせください。

「学歴」を気にし過ぎることは逆効果

学歴については、年齢以上に会社それぞれの考え方がある要素ですから、一緒くたには述べることはできません。しかし、私がお会いしてきた経営者や、あるいはベンチャー企業の社長などのお話を聞いていると、学歴はあまり気にしていない人が多いように感じます。むしろ、学歴を気にし過ぎていて、自分に対して自信を持てていないような人だと、それが気になってしまうことが多いようです。

それは、どういうことでしょうか?詳しく聞かせてください。

要は、「学歴以外で自分に自信が持てるようなことを培ってこなかったのか?」「勉強以外で挽回しようとする気がなかったのか?」といった印象を持たれてしまうようです。ですから、基本的には学歴を気にする必要はないと私は思います。

「学歴」が重視されることの理由

とはいえ、学歴を重視する会社も全くない訳ではないと思います。そういった会社は、なぜ学歴を重く見るのでしょうか?

そういった会社は、「地頭の良さ」を推し測っているのだと思います。加えて言えば、募集人数が相当多い大手企業の場合には、現実的には何らかのラインを引いて応募者を選別する必要も出てきますから、学歴が判断基準となることもあり得ると思います。

学歴の良し悪しと仕事の能力とは比例するのか?

特に新卒の就活生だと、「学歴の良し悪しと仕事の能力とは比例するのかどうか?」ということを気にする方も多いようなのですが、その点はどのようにお考えでしょうか?

あくまで私の考えですが、学歴が良い人ほど、「思考の深さ」あるいは「思考の広さ」があると思います。それはなぜかというと、学歴が良い人というのは、広範囲にわたって学び覚えるという経験をしてきたからです。その点では、やはり学歴が良い人の方が、社会人になりたての頃は優位に立っているといえますね。一方で、こういった要素は社会人になった後にいくらでも挽回できることでもあると思います。

なるほど、勉強を頑張ってきた人だからこそ、そういった点で他の人より力がついているということですね。

そうです。なので、もし学歴に対して自信がないのであれば、そういった点をどのようにカバーするのかを考えることが大事ですね。自分なりに何をどのように考えて、どう想定して、どうやってきたのか?このような思考のプロセスと創意工夫の経験についてちゃんと話ができるように、よく考えてみる必要があるでしょう。

まとめ

・人材募集では年齢制限をしてはいけないと法律で決まっているが、未経験の人材を募るときなどは若い人を対象としても良い
・30代以上の人材が敬遠されるのは、「経年変化によって社会人としてのおおよその資質が固まってきている」と捉えられるから
・学んでレベルアップする「吸収力」という観点からいえば、30代以上の人にも十分にチャンスはある
・学歴を気にし過ぎていて自分に対して自信を持てていないような人の場合、かえってそういうところを気にされることが多い
・もし学歴に対して自信がないのであれば、思考のプロセスと創意工夫の経験についてちゃんと話ができるようにすることが大事

「年齢や学歴は採用選考においてどの程度見られる?」という問いに対しては、年齢についてはやはり20代が有利であること、学歴については特に応募人数の多い大きな会社では選定基準として扱われることがあるのが実状です。とはいえ、すべての会社がそうだという訳ではありません。大事なことは、それらをどのようにカバーするか。年齢であれば、若い人にも負けない「吸収力」をアピールすること、そして学歴であれば、思考のプロセスと創意工夫の経験についてちゃんと話ができるようにすることが重要です。

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