ディープロ

2019年10月1日

30代の未経験からエンジニアへの転職はできない!?

「30代の未経験からエンジニアへの転職はできない!?」をテーマにお話していきます。エンジニアに限らず未経験からの転職を検討している方は、ぜひご一読ください。

今回は「30代の未経験からエンジニアへの転職はできない!?」をテーマにお話していきます。周囲からの心配や反対の声にどう対処すべきか、転職後の働き方についてどのような覚悟を持つべきか。エンジニアに限らず未経験からの転職を検討している方は、ぜひご一読ください。

【こんな方におすすめ】
・未経験だけどエンジニアへの転職に挑戦してみたい気持ちがある方
・30代以上でも未経験の分野に転職できるか否かに興味がある方
・未経験の分野に転職したいけど周囲の反対にあっている方

【目次】
1.30代未経験でも転職はできる。でも、周りの人たちを納得させられますか?
2.焦らずじっくりと、転職する「動機」を固めていこう
3.転職に際して重要な3つのポイント
4.30代未経験からエンジニアへと転職する際に覚悟しておくべきこと
5.まとめ

■話し手
ディープロ 代表 野呂 浩良
■聞き手
StartGate 永田 拓也

30代未経験でも転職はできる。でも、周りの人たちを納得させられますか?

今回は「30代の未経験からエンジニアへの転職はできない!?」というテーマでお話を伺います。エンジニアに限らず30代未経験での転職は難しいという意見もありそうですが、いかがでしょうか?

まず「できるか、できないか?」でいえば、私は「できる」と思います。実際に転職を実現した人も見たことがありますから。とはいえ、「30代未経験の転職は難しい!」という意見も理解できますし、転職しようとしている方が不安になる気持ちも分かります。むしろ、30代未経験から転職しようとしている方は、周りから心配されたり反対されてしまうことを、まずは受け入れることが大事だとも言えるでしょう。

転職に限らず、起業なども同じことが言えそうですね。これはもう、受け入れなければなりませんか?

というよりも、受け入れざるを得ないでしょう。そういったリアクションが出てくるのは至極当然のことですから。ですから、周囲にはしっかりと説明して理解をしてもらう必要があります。そもそも、友人や家族に説明して理解してもらえないようでは、これから面接する会社の人事担当者にはもっと理解してもらえません

仰るとおりですね。私が人事担当者であれば「どうして30代未経験から転職しようと思ったのか」は当然気になりますし、それに対する返答が中途半端だと、あまり信用できない人に思えてしまいます。

人事担当者は「本気で仕事にコミットメントしてくれる人」を探しています。30代未経験でも転職したい「動機」をきちんと説明しなければいけません。

焦らずじっくりと、転職する「動機」を固めていこう

とはいえ、転職を検討するにあたっては、初めから動機がしっかりと固まっていなければ絶対にダメという訳でもありません。特に日本人は、海外の方と比較すると「積み重ね」で物事を考える傾向が強いとされています。ですから、周りの人に相談などする中で動機を固めていければ良いと思います。

それと、周りの人に相談する前に、まずは試しに導入部分だけでもトライしてみる、というのも有効ではないでしょうか。

そのとおりですね。「やったこともないのに本当にできるのか?」というツッコミは必ずありますから。「実はもうここまでできる」というアピールができれば、それは周りの人や人事担当者に説明する材料にもなります。

そもそも、周りの人が心配してきたり反対してきたりするのも、無責任に言っている訳ではなくて、本気で考えてくれているんですよね。

そうです。特に人事担当者の方は「人」を見ることが仕事ですし、せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまうのは辛いですから、いっそう慎重な姿勢で臨んでくる訳です。

自分の考えをきちんと伝えられることは、とても大事な要素ということですね。

そうです。ここまでのお話をまとめると、周りの人や人事担当者に納得してもらえるよう動機を説明できれば、30代未経験でも転職は十分に可能ですよ、ということになります。

転職に際して重要な3つのポイント

後半は、ディープロの受講生などと話をしてきた中で、30代未経験からの転職に際して重要だと感じた3つのポイントについてご紹介していきましょう。

ぜひ、お願いします。

1つ目のポイントは、新しいことへのチャレンジを「好奇心」を持ってできるかということ。これはどのような職種への転職でも当然の話だと思います。
2つ目のポイントは、目的を達成するにあたって「軌道修正」する能力を持っているかです。

なるほど。2つ目のポイントについて、詳しく聞かせてください。

「軌道修正」ができないということは、自分がやっていること、やりたいことにのめり込みすぎてしまいやすいということです。このような人は、周りのナレッジを吸収することがうまくできません。目的達成のためには、周りの人たちとコミュニケーションを取りながら取り組むこと、必要に応じて「軌道修正」することが、とても重要なんです。それに「軌道修正」がうまくできないと、自分の成長を遠回りさせてしまう要因にもなります。

周りからのナレッジの吸収がないために、成長が遅くなってしまうという訳ですね。「軌道修正」が苦手であることが、転職活動にはどのように影響するのでしょうか?

会社からしてみたら、制御不能な人材だと見なされてしまいます。そういった人材はやはり採用することにリスクがあると判断されてしまうでしょう。

会社で組織として働くにあたっては、周りと協調しながら柔軟に軌道修正できることが必要不可欠ということですね。

3つ目のポイントは、仕事を常に「自分事」として捉えられるかです。例えば仕事を進めるにあたって分からないことがあったときに、「分からないから仕方ない」と思うのではなく、「どうすれば良いのか」を考えた上で行動ができる、という姿勢が必要不可欠です。

これまた、エンジニアに限らず大事なことのように感じます。

仰るとおりです。敢えてエンジニアに限って言えば、「どうすれば良いのか」を能動的に考える姿勢は必ず求められると言って良いでしょう。エンジニアの仕事というのは、他者のやり方をマネするだけでは不十分であり、自分自身が納得できるレベルまでスキルや知識を身につけることが必要不可欠だからです。

30代未経験からエンジニアへと転職する際に覚悟しておくべきこと

今回のお話をまとめると、30代未経験であっても転職は可能ではあるが、大事なことは「その後のこと」ということでしょうか。

「その後のこと」が大事です。加えて言えば、30代未経験でエンジニアになれたとしても、エンジニアの世界は年功序列ではないことが多く、エンジニアとしての能力を発揮できなければ給料が上がっていき辛い世界です。転職したばかりの時点では新卒と同じ給料という状況だって十分にあり得ます。30代からエンジニアに転職するならば、まずは給料が下がってしまう可能性があること、そこから上げていくのは自分の努力次第といったことも覚悟しておくべきでしょう。

給料を上げる努力は自分次第、ですか。

そうです。リアルな話ですが、例えば年下だけどスキルも社歴も給料も上の社員相手に、コンプレックスを感じずにコミュニケーションが取れるかどうか。そういったことも30代未経験からエンジニアへと転職する際には考えておく必要がありますね。

ちなみに、野呂さんがエンジニアの世界に飛び込んだのは何歳の頃でしたか?

私は29歳のときです。ですから私の実体験からも、30代未経験でエンジニアへと転職することは、まったく不可能ではないと思います。今回お伝えしたかったのは、未経験30代で転職するにあたっては、周囲からの反対や給料の問題、あるいは入社後のコミュニケーションなど、さまざまな点で壁があるのは当然だということ。そして、そういった壁を最初から想定した上で、しっかりと対策を練ったり覚悟して臨むことが大事ということです。

今回の結論は「30代未経験でもエンジニア転職はできる!が、本人の気持ちや姿勢がとても重要!」ということですね。

そうです。それでも良いということであれば、ぜひ積極的にチャレンジしてほしいと思います。

まとめ

・30代未経験からエンジニアへと転職することは可能。周りの人たちを納得させられるかどうかが重要
・転職したい「動機」をじっくりと考えて、周囲や人事担当者を納得させられる説明ができるようになろう
・給料の問題、あるいは入社後のコミュニケーションなど、転職後にも困難は待ち受けている。そういった困難に対して覚悟しておくことも重要

上にまとめた事柄は、エンジニアに限った話ではありません。未経験から他の業種へと転職するということは、それまで積み重ねてきたキャリアの大部分を一旦忘れるほどの覚悟が必要だということです。ですから、30代未経験から転職するにあたっては、この「覚悟」を持てるかどうかをよく考えてみましょう。それを乗り越えさえすれば、転職するにあたって年齢なんか関係ありません。ぜひ、積極的に挑戦してみてください!

ディープロの卒業生で、40代での転職に成功された方のインタビュー記事も、ぜひご覧ください。
「47歳総務一筋15年のキャリアを捨てて、データサイエンティストへ転職(前編)」の記事はこちら

「47歳総務一筋15年のキャリアを捨てて、データサイエンティストへ転職(中編)」の記事はこちら

「47歳総務一筋15年のキャリアを捨てて、データサイエンティストへ転職(後編)」の記事はこちら

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