インタビュー

2018年10月17日

47歳総務一筋15年のキャリアを捨てて、データサイエンティストへ転職(前編)

これまで総務で15年間勤務を続けてきた奥永 龍也さん。キャリアと安定した生活を捨てて、47歳未経験からのキャリアチェンジという前代未聞の挑戦の結果、彼を待ち受けていたものとは…。

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努力すれば評価されるという環境で働きたい

これまでの経歴を教えてください。

私は今まで、ある法人の総務でずっと働いていました。勤続15年です。結婚して子供も4人おり、安定した生活を送っていました。

プログラミングとは無縁の生活のように思えますが、総務職で使われていたのでしょうか。

そうですね。プログラミングに興味を持ったのは、総務の仕事の中で、自分で公式HPを作成してみたいと思ったことと、業務効率化を図りたいと思ったことでした。

そういう中でWebスクレイピングやPythonの存在を知り、プログラミングに興味を持ちました。そこでスキルを身につけようと「Progate」というオンラインのプログラミング学習サービスを使って勉強をし始めました。

HTMLやCSSなどのWeb系の部分は独学でやりこむことができましたが、業務の効率化をはかるために必要なのは機械学習や人工知能だと気がつきました。機械学習や人工知能の技術を身につけて、そのまま現職のIT部門に行きたいなと思っていました。

しかし、機械学習や人工知能の学習を独学で続けるうちに、その可能性に惹かれて機械学習系へのキャリアチェンジを考えるようになったのです。

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47歳という年齢での転職に、不安はありませんでしたか。

当時は不安よりも漠然と希望を持っていました。もちろん家族もいますし、いい加減な気持ちでは通用しません。そういう中、昇進の話も来たのですが、すでに覚悟が決まっていたため辞退しました。

続けてきた総務の仕事も、やりがいはありましたが「できて当たり前」と思われてしまうのに違和感を覚え始めていたんです。努力すれば評価されるという環境で働きたいという思いが強くなっていました。

そして、今世の中には機械学習が求められているのに人材が不足しているという現実があります。人工知能や機械学習にはやはり大きな可能性を感じるんです。世の中を変える力がある。それを自分ができたらどんなに素晴らしいことか、年齢や経験だけで諦めて良いのかと思いました。

40代でもチャンスはある。未経験であっても前例は自分が作ろうと思ったのです。

一念発起して前代未聞のチャレンジを開始

キャリアチェンジに挑戦しようと決めてからは、どう変わりましたか?

まずは、スクールに通うことにしました。オンラインで独学でやっていても限界だったので、スクールに通い、同じ仲間と勉強ができて短期間で技術を身につけようと思いました。

ディープロを選んだのは、元受講生の方のブログを見ることができたので、実際に通った人の事実に基づいた内容の記事に共感できたというところが大きかったです。ディープロの機械学習エンジニアコースは、4ヶ月間フルタイムで通学して学習し機械学習エンジニア就職を目指すものだったので、自分の状況にマッチしていたこともあり、コース料金も高額でしたが躊躇なく申し込みました。

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会社を辞めてスクールに通うことはもちろん不安はありましたが、不安は考えたらキリがないですし、「背水の陣で頑張ろう!」と思いました。

学習開始時はどんな苦労がありましたか?

まず機械学習エンジニアコースには「事前学習期間」という時期があり、最初の1ヶ月は基礎となる部分をテキストを見ながら学習します。具体的には線形代数や微分積分、そしてベイズ統計学の基礎、またPandasやNumpyなどのデータサイエンスツールと、機械学習の基礎です。私自身もそれまでに独学で学習していたので、基礎的な部分の自主学習は問題ありませんでした。教室が自宅から近いため、事前学習期間からほぼ毎日スクールに通いました。

事前学習期間が終わるといよいよフルタイム学習ということで、3ヶ月間ほぼ毎日スクールに通い、10時から19時まで勉強します。19時で勉強が終わっても、そのまま22時まで自習をすることがほとんどでしたけどね。

フルタイムが始まってからの最初の1ヶ月間はもう大変でした。フルタイムの学習では他の受講生とペアになって課題に取り組んでいくのですが、

  • 説明が専門的すぎて課題に取り掛かる時に困った。
  • 言葉の意味を理解するのが大変
  • 質問できないぐらいわからない

こんな状態で、毎日疲弊していました。

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周りの進捗が早くても諦めずに食らいついた

やめたいとは思いませんでしたか。

正直かなり思いました。

課題が難しいことに関しては楽しかったんですよ。難しい方が燃えるタイプだったので(笑)

ただ、周りの進捗が早く、ついていくのが辛くなったり、また自分のコーディング力の限界などもありタスクが進まずに時間だけが過ぎていくのを感じた時、私だけ底なし沼にはまったように呆然として、泣きたい気持ちになったこともありました。

でも、とにかく卒業だけはしようという思いでなんとか食らいついて行きました。

他の受講生は自分より優秀な方ばかり。正直、今までPCスキルのすごい人は周りにいなかったので、立場が逆転してもっと頑張ろうという気持ちもありました。

キャリアチェンジに向け走り始めた奥永さん。無事に卒業して就職することはできるのでしょうか。

中編に続く

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