インタビュー
2018年10月17日47歳総務一筋15年のキャリアを捨てて、データサイエンティストへ転職(中編)
これまで総務で15年間勤務を続けてきた奥永 龍也さん。キャリアと安定した生活を捨てて、47歳未経験からのキャリアチェンジという前代未聞の挑戦を開始しました。ディープロ 機械学習エンジニアコースで、その挑戦を成功させられるのでしょうか。
周りについていけない焦燥との戦い
機械学習エンジニアコースでの10:00〜19:00までフルタイムでの学習はどのようなものでしたか。
フルタイムの始めの1ヶ月は機械学習を徹底的にやりました。具体的には教師あり学習、教師なし学習と、応用としてすでに終了したKaggleコンペに取り組みました。
カリキュラムは「明日行う業務は、教科書のように手順が書かれているようなものではない。」という理念からか、非常に説明が少なく、自分で調べなければならないことも多かったです。
フルタイム期間は「Sprint」という2日間単位のサイクルで、受講生同士がペアになってペアプログラミングをしながら課題に取り組みます。
ペアプログラミングではドライバーとナビゲータという役割に分かれて、ドライバーがコードを書きナビゲータがそれを見て指摘をしたりアドバイスをしたりして進めていきます。ふたりで会話を途切れさせないよう進め、30分ごとに交代していくというのが原則でしたが、自分がナビゲータ役になっても、アドバイスできる知識もなかったのが最初は辛かったですね。
もちろん自分たちの他にペアがいて、出された課題をペアごとに解くうちに競争意識も生じましたが、私のせいで進捗を遅らせ、気まずくなったりしたことも一度や二度ではありませんでした。
どんなに調べても解決方法が見つからず時間ばかり過ぎていってしまう時が1番辛いですね。ペアの相手もそうだったんじゃないかなと思います。それでも、自分よりスキルがある人と勉強できるのはかなり刺激になりましたし、モチベーションの維持にもかなり助けになりました。
ひとりで作業するのは特に苦ではなかったのですが、やはりペアで取り組むと責任も生じますし、ひとりでは到底思いつかなかった解決方法が生まれることもあります。その時の喜びはひとりでは味わえないものですね。
スクールのメンターとの学習はいかがでした。
何人かのメンターがいましたが、皆さん個性が強かったですね(笑)
質問した内容に対して回答は知っているけど自力で解くようにヒントをくれるというスタンスのメンターもいましたし、「わかりません」と言って一緒に考えて取り組むメンターもいました。教えてもらうというよりは、一緒にやっていくというイメージが強かったですね。
専門的な分野「深層学習」に入り、同期と開く知識の差
フルタイムでの学習1ヶ月目を乗り越えたあとは、多少楽になりましたか。
とんでもない(笑)
次の2ヶ月はDNN、RNN、CNNなどのDeepLearning(深層学習)を学んでいくのですが、同期についていけない感じが大きくなりました。
ペアで課題を進めていく形式はそのままでしたが、私自身の理解がついていかず、結果を早く出そうと焦って応急処置をしてしまって、コードの根本的な修正が必要になったり、エラーがなかなか解決されずに無駄な時間を過ごすこともありました。
特に私にはCNNが難しく、課題をやりながらもわからないところが多く、Session後の時間でかなりひとりで復習をしました。理解を曖昧にしないためにも、課題作成・提出は絶対しようという気持ちは強かったです。やはりスキルの差を埋めるのは大変だなと、実感した時期でしたね。
それでも、このスパルタ環境のもと、入校当初よりは自分の力がついていることは実感できましたし、辛いことに慣れてきてはいたと思います。学習を重ねるうちに、就業の期待感を持てるようになっていったと思います。
では、最後の1ヶ月は楽しく過ごせたのですか。
いえいえ、1番辛かったですよ。
3ヶ月目は実際に機械学習アプリケーションを理解するEngineerProjectをやります。具体的にはAPI/DB、システム設計、ログ設計、モニタリングなどですね。実務に近い課題が増え、実際にKaggleに取り組むこともありました。新しい技術を取り入れるために論文を読んで実装しなければならないこともありました。
1番辛かったのは、コースが終わりかけているのに、期待感はあっても実際には就職のイメージがあまりできなかったことですね。卒業しても就職できなければ意味がないので。
無事に卒業❗️その先にあったもの
コースの修了した時の気持ちはどうでしたか。
やっと終わったという気持ちですね。
まずは取り組むべきが課題がもうないということ。スケジュール面からも解放されて気持ちが楽になりました。
コースを終えて1番身になったことは、エラーへの対処法
ですね。
学習を始めた当初は、エラー解決をする時間が面倒だと思ってしまい、その場しのぎで解決してしまっていたんです。でもそれでは根本解決にはならないことが身に染みてわかりました。エラー解決は時間がかかるものだという認識ができるようになり、自分の頭で理解していかないと改善ができないなと落ち着いて取り組めるようなったのは、大きな成長だったと思います。
これから始まる就職活動への不安はありましたか。
もちろんです。
会社も辞めていますし、もう後がありません。とにかく就職先を見つけようという気持ちが大きかったです。
実務未経験の奥永さん、機械学習エンジニアになれるのでしょうか。