ディープロ
2019年9月30日自分に合った会社が分からない…どうやって探したら良い?
就職活動をしている学生の方などにありがちな「自分に合った会社が分からない…どうやって探したら良いの?」というお悩みに対して、少しばかり厳しい指摘も交えながら、会社の探し方のヒントを提示していきます。
目次
自分が会社にフィットしていくことも考える
会社との付き合いは人との付き合いと同じ
そもそも「自分はどうなりたいのか」を考える
自分の「心が動く」瞬間を知ろう
人生は、自分で歩んでいくもの。自分で意思決定するからこそおもしろい
まとめ
就職活動中の学生にありがちな「自分に合った会社が分からない…どうやって探したら良いの?」というお悩み。今現在働いている社会人の方達は、どうやってその会社に決めたのでしょうか?そもそも、皆さんその会社に合っていると感じながら働いているのでしょうか?今回は、少しばかり厳しい指摘も交えながら、会社の探し方のヒントを提示していきます。
【こんな方におすすめ】
・就職活動中の学生の方
・転職活動中の方
・今の会社に自分が合っていないと感じている方
【目次】
1.自分が会社にフィットしていくことも考える
・会社との付き合いは人との付き合いと同じ
・そもそも「自分はどうなりたいのか」を考える
2.まずは自分の「心が動く」瞬間を知ろう
3.人生は、自分で歩んでいくもの。自分で意思決定するからこそおもしろい
■話し手
ディープロ 代表 野呂 浩良
■聞き手
StartGate 永田 拓也
自分が会社にフィットしていくことも考える
会社との付き合いは人との付き合いと同じ
今回は「自分に合った会社が分からない…どうやって探したら良いの?」というテーマでお話を伺います。シンプルですが、考えてみると難しい質問です。どのようにお考えでしょうか?
そもそも「自分に合った会社」という視点で考えるということは、自分自身は変わらないことが前提で「どの会社を選べば良いのか」を考える、という発想だと思います。そう仮定した上で私の結論をまずお伝えすると「どの会社なら合うかではなくて、自分が社会の中でどのように生きていくかをまず考えるべき」です。
私も就職活動の相談を受けることが多いのですが、「やりがいのある仕事がしたい」という話を聞くことは多いです。しかし私は「やりがいのある仕事」は基本的にはない!と思っています。要するに、仕事にやりがいを見出すのは自分でしかなく、仕事の内容がどうという話ではない訳です。
「自分に合った会社が分からない」というのも、厳しく言うと「自分のことを必要としてくれている、自分に合った会社がどこかにあって、自分を待ってくれている」という感覚を持ってしまっていることになる。そうではなくて「自分が会社にフィットすること」も必要
ですよね。
仰るとおりですね。自分に合った会社を探したくなる気持ちは分かるのですが、自分と会社とがお互いに、未来に向かって考え方やスタンスなどをすり合わせる努力をしなければいけません。その時点で相性が合うなと思っても、未来に向かって歩んでいくうちに、方向性がずれてしまう可能性はありますから。これは人との付き合い方でも同じことですね。
そうですよね。恋愛や結婚がまさにそうだと思います。
そもそも「自分はどうなりたいのか」を考える
自分に合った会社を見つけるためには、「自分はどうなりたいのか」を考えて、その未来像に向かってどのようなステップを踏んでいくのかをイメージすることも大事です。その上で、自分のなりたい未来像を実現している人を探してみて、相談したり話を聞いたりしてみると、会社の探し方も含めて自分のキャリアプランのヒントになると思います。
就職や転職のノウハウ本などでは「業界研究」や「自己分析」などが大事だと言われていますが、そもそも「生き方を探す」という視点の重要性は、語られることが少ないですよね。
その点は、実は私も違和感を覚えています。なぜ「業界研究」からやる必要があるのか?
これは極論ですが、そもそも業界を研究する必要もあまりないと思っています。少なくとも、自分に合った会社を見つけるためには、業界を研究したところで答えが見つかるとは思いません。
これも私が就職活動の相談を受けている時によくある話ですが、「IT業界が良いと思っています。IT業界はこれから伸びていきますよね!」といった具合に志望動機を語る人が多い。でも、本当に大事なことは「なぜ伸びる業界に行きたいの?」という部分のはずなんですよね。業界がどうとかではなく「自分はこう生きていきたい」というスタイルを明らかにすることが先
ですね。
自分の「心が動く」瞬間を知ろう
一方で、「どうやって探したら良いの?」と悩んでしまう気持ちも理解できますし、私自身も大学卒業後は「自分に合った会社が分からない」と同じように悩んでいました。社会に出て働いて初めて、仕事の楽しさに気づけたり、仕事に一所懸命に取り組むことで何かを得る経験をしたり、会社や社会にはいろいろな方がいて、さまざまな価値観や考え方があるんだと知りました。そういった経験を通じて、自分の価値観や考え方も明確に形作られていくものなんです。
そうですよね。私も同じです。
だからこそ、何も経験しない内に「自分に合う会社がきっとどこかにあるはずだ」といった具合に理想論を追い求めてしまうのは、特に学生にとっては困難な話だと言えます。それでも敢えて考えたいのであれば、自分のそれまでの経験を掘り下げてみるのが良いかもしれません。どういった経験をした時に感動したのか、逆に違和感を覚えたのか。そういった瞬間こそが、自分が会社あるいは社会に対して追い求めている要素につながる
ものだと思います。
ちなみに、野呂さんの場合はどのようなことに対して心が動くんですか?
私の場合は、自分が工夫を積み重ねてきたことによって、他の人が機会を得られたり、何かの出会いのきっかけになったりすることが好きですね。まさに今の仕事にもつながっていることですが、この原点は最初に勤めた会社で販売員として働いていた時の経験だと思います。自分が仕入れた商品を、お客様が「これが欲しい!」と思って買ってくださり、お客様のハッピーにつながる。ちょっとした経験ですけど、これが楽しかったんです。
そういったことに「心が動く」ことに気付いたきっかけはあるんですか?つまりは、仕事をしている最中にそういったことに気付くのは難しいかなと思ったのですが。
明確に「きっかけ」といえるものはありません。大事なことは、日頃から少しでも「心が動いた」と感じた瞬間があれば、それをしっかりと「メタ認知」しておくこと
だと思います。メタ認知とは、簡単に言うと自分で自分を客観視することです。日頃の気分に左右されて行動するのでは「心が動いた」と感じることは難しいですから、自分で自分を客観視する視点を持ってください。
それともうひとつ、どのような仕事であっても、自分にとっての「意味づけ」をすること。仕事を「やらされている」スタンスでいたのでは、やはり心が動くことはありませんし、「自分に合った会社」というのも分からないままですから。
人生は、自分で歩んでいくもの。自分で意思決定するからこそおもしろい
今回のお話をまとめると、「自分に合った会社はないのかな?」といったように受動的なスタンスではなく、「自分がどのように会社や仕事に向き合うのか」といった能動的なスタンスで臨むことで、「自分に合った会社」とはどのような会社であるかが分かる、ということですね。
そうです。やはり、経験をしてみないと分からないことも多いですし、自分が能動的に取り組めないと、他者からの意見で自分の人生を決めていってしまう
ことになります。
人生は、自分で歩んでいくものだし、自分で意思決定するからこそおもしろい、ということですね。
まとめ
・「自分に合った会社がどこかにあるかも」ではなく「自分が会社にフィットすること」も重要
・そもそも「自分はどう生きていきたいのか」というスタイルを明らかにしておくことが必要
・「自分に合った会社」がどのようなものかを知りたければ「自分の心が動いた瞬間」について考える
「自分に合った会社が分からない…どうやって探したら良いの?」これは特に就職活動をしている学生の方などは、悩んでしまうことかもしれません。厳しいことを言うならば、そもそも会社は誰かに合わせて動いてくれている訳ではありませんから、自分から会社にフィットしにいく姿勢をもつことが、とても重要です。その上で、どのような会社であればフィットしにいきやすいかを考えたい場合には、自分の心が動いたのはどのような瞬間だったかを、思い返してみてください。それこそが、自分が歩みたいライフスタイル、そして自分がフィットしにいける会社に通じる要素だといえるでしょう。
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