インタビュー

2019年10月10日

【審査員インタビュー】Problem Solution Fitの達成と価値提供の観点から審査。実際に使われてこそ生まれるソフトウェアの価値

2019年10月5日(土)に株式会社サポーターズにて、DEMODAY 7thを開催。その際に審査員を務めてくださった、株式会社ガイアックスの開発部 ブロックチェーン担当マネージャー 峯 荒夢様にインタビューさせていただきました。

2019年10月5日(土)に株式会社サポーターズにて、DEMODAY 7thを開催いたしました。その際に審査員を務めてくださった、株式会社ガイアックスの開発部 ブロックチェーン担当マネージャー 峯 荒夢様にインタビューさせていただきました。

審査員のご紹介

株式会社ガイアックスのご紹介

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ガイアックスは「Empowering the people to connect ~人と人をつなげる」ことをミッションに創業しました。現在はソーシャルメディアとシェアリングエコノミーに注力し、法人向けのBtoB事業と一般消費者向けのCtoC事業を展開しています。ソーシャルメディアの浸透によって生まれた社内外のシェアリングエコノミーサービスにも積極的に投資し、新卒入社卒業生の6割は起業する起業家輩出のスタートアップスタジオとして成長中です。
また、フリー・フラット・オープンな組織文化で、従業員本人がライフプランをもとに報酬テーブルをつくる目標管理制度、独立採算制度や予算・実績・着地予想の業績のリアルタイム公開、申請すれば子会社化し事業メンバーに全株式の50%までのストックオプションと外部からの資金調達を含めた資本政策の決定権限を付与するカーブアウト制度、本社ビルのコミュニティビル「NagatachoGRiD」の執務室はシェアオフィスとして社外の方も自由に使えるように無料で公開しているなどユニークな経営を行っています。

株式会社ガイアックス様の公式サイトこちら

開発部 ブロックチェーン担当マネージャー 峯 荒夢様のご紹介

ソニー子会社にてPCの設計に従事。
いくつもの新規技術導入や、技術戦略を担当し、2013年に株式会社ガイアックスに入社。
現在は技術で事業を強化することにコミットし、主にブロックチェーンに取り組みながら、社内スタートアップ支援を行っている。
社外ではブロックチェーンの国際標準化に向けた検討を行うISO/TC307 国内検討委員を務めている。

株式会社ガイアックスの峯様のご紹介ページこちら

評価したのは「Problem Solution Fitを達成できているかどうか」

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DEMODAYの審査員をされてみて、いかがでしたか?

皆さんが、一生懸命作ったアプリケーションを一生懸命プレゼンされるので、それに応えようとこちらも必死に審査させていただきました。皆さんに何かいい刺激を与えられていれば幸いです。

今回は川北雅冬さんと長谷川さくらさんへ株式会社ガイアックス賞が贈呈されましたが、どのような点を評価されたのですか?

1番のポイントは、Problem Solution Fitを達成できているのではないかという点です。アプリケーションだけでなく、ビジネス面での検証も進んでいることは、その作られたアプリケーションが実際に日の目を見る可能性が上がっていることになります。ソフトウェアの価値はリリースされて、実際に使われて初めて産まれます。このソフトウェアが価値を発揮するのに1番近い状態にあったのがこのチームでした

ご自身が解決した課題を他の人にも展開しようとする考え方が素晴らしかったです。これはすごく大事なことで、成功した体験を他の人にも展開するのは、成功を生むためにとても必要な要素です。おふたりはその点がすごくできていて、素晴らしいなと思いました。

さらにこういったプロダクトからサービスに繋がっていく過程では、どうしてもマネタイズという観点が入ってくるのですが、そのマネタイズの部分で重要になってくるのが、「本当にそのサービスを使う人がお金を払ってくれるか」ということです。これができる状態のことをProblem Solution Fitと言い、「少しお金が入ってきますよ」という状態になっていることを表します。おふたりのサービスはその部分がもう達成されている状態でしたので、賞をお贈りしました。

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他に印象に残った登壇者やアプリはありましたか?

雨澤さんのTankiと、井関さんたちチーム ノアコネクトのBRAND FOUNDINGです。特徴としては、どちらもシェアリングエコノミーのサービスであることです。

特に僕らはシェアリングエコノミーに力を入れています。アフリカで家事をしてくれる人とマッチするとか、プロジェクトが起こって、それに対して職人と買いたいという人たちがマッチするとか、シェアリングエコノミーの考え方が入っているアプリケーションでしたので、とても素晴らしいなと思いました。

賞を贈った川北さんと長谷川さんに関しても、CtoCという捉え方もある意味できるので、シェアリングエコノミーの分類に入ると思っています。「我々の注力している領域にこんなにもサービスが発案されるんだ!」と、すごく嬉しかったですね!

DEMODAY 7th全体の印象はいかがでしたか?

とても緊張感のあるいいイベントでした。プログラミングを学び始めて、最初の作品を発表するという大舞台。その緊張感がビシビシと伝わってきました。

僕は今回が初めての参加で、よくアイデアソンのようなイベントに出ることはありましたが、DEMODAYはプロダクトの形をしっかり作ってきて、しかもユーザーテストまできちんと準備されていました。参加者などの見ている人たちに対して良いものを見せようという心遣いが伝わってきて、全体的に素晴らしいなと思いました。

審査の際に、重視されていたことはありますか?審査基準では、どのような点を意識して、採点されましたか?

ソフトウェアの価値は、実際に使われないと生まれません。 今回はその点を最も重視しました。「実利用に耐える機能が揃っているか」、そして「サービスがユーザーの課題を解決している価値あるものか」という点を重視しました。

ディープロにどのような印象を持たれましたか?

プログラム教育の結果、サービスを作って発表する場を内部だけでなく、卒業生含めて外部に公開しているのは素晴らしいと思いました。プログラミング技術だけでなく、アイデアやビジネス面も含めて優れていないと上位に行けない難しさもありますが、そこも含めてプロダクトです。エンジニアの卵にとってそれを生み出す最初の場として、とてもいいところだと思いました。

実際の現場では、プロダクトを作っていく段階で、実際にユーザーに触ってもらうユーザーテストを実施することがあります。プロダクトをユーザーに触ってもらいUI/UXなどを評価することで、「こういったユーザーが触ってくれるんだ」とユーザーの顔をもっと意識した実装ができるようになってると、使う側もすごく楽しく使えるプロダクトができます。 ここを意識して開発をされることを、僕はおすすめします。

コードの価値を最大化し、自らもエンジニアとして価値発揮を!

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普段はどのようなお仕事をされていらっしゃるのですか?

技術で事業を強くすることを注力し、事業に必要な技術や、実装などを先行して検討しています。特に、今はブロックチェーンを使ってプロトタイプを作ることに注力しています。

現在の業務の楽しいことややりがいをお教えください。

新しい技術に挑戦できるのはやりがいです。その技術が事業を強くすることができたとき、最大のやりがいになります。

現在の業務で、大変なことや課題に感じていることはありますか?

技術で事業を強くしようとしても、もとの事業が伸びなければ何にもなりません。このいい事業と、いい技術を組み合わせること、これが1番課題になっています。

御社や峯様の今後の目標をお教えください。

会社としては、シェアエコ・CtoCで大きく飛躍する事業を創造すること、個人の目標としては、ブロックチェーンを使ってビジネス面で成り立っているサービスを作ることです。

DEMODAY登壇者の皆さんへ一言お願いいたします。

今回のサービスの開発を継続するか、次に進むかそれぞれあると思います。皆さんはとてもいい経験をされています。この経験は必ず活きてくるので、ぜひ今回もらったフィードバックを忘れずに、頑張ってください。

エンジニアを目指している方へ一言お願いいたします。

エンジニアは、書いたコードが使われて初めて価値を提供したことになります。そして書いたコードがどれだけ役に立つかで、そのコードの価値が測られます。 その価値をどうしたら最大化されるか考えて行動していけばおのずといいエンジニアになれると思います。
そうなれるよう頑張ってください。

ありがとうございました!

株式会社ガイアックス様のSTARTUP STUDIOこちら
ガイアックスのSTARTUP STUDIOは、スタートアップ創出に注力している組織です。社内外から来る事業アイデアを持ったファウンダーに対し、出資だけでなく、事業開発・エンジニアリング・バックオフィスの支援も提供することで、創業メンバーが最小1人からでもスタートアップが立上げ可能な枠組みを持っています。これまでに、事業創出イベントなどを通じて優れた事業プランを見出し、スタートアップを次々と創り出しています。

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