ディープロ
2019年4月20日プログラミングスクール代表がおすすめするRubyの入門本5選
ディープロ代表の野呂がおすすめするRubyの入門本5選です。初心者でも安心して学べる良書をご紹介します。
目次
Rubyのおすすめ入門本5選を、3つの観点から紹介します
観点①:入門者のはじめの一歩としてふさわしい2冊
観点②:背景や横に広げられる知識を楽しめる2冊
観点③:実践現場のナレッジを獲得できる本はこれ!
これらは就職する前に理解しておくべし
まとめ
【こんな方におすすめ】
・これからはじめてRubyを学ぼうとしている方
・Rubyを段階的に学べる良書を知りたい方
・エンジニアとして就職するまでに、どのレベルまで学べば良いかを理解したい方
【目次】
1.Rubyのおすすめ入門本5選を、3つの観点から紹介します
・観点①:入門者のはじめの一歩としてふさわしい2冊
・観点②:背景や横に広げられる知識を楽しめる2冊
・観点③:実践現場のナレッジを獲得できる本はこれ!
2.これらは就職する前に理解しておくべし
■話し手
ディープロ 代表 野呂 浩良
■聞き手
StartGate 永田 拓也
Rubyのおすすめ入門本5選を、3つの観点から紹介します
入門からその先に進むという意味で広く、3つの観点で本をご紹介します。
①入門者のはじめの一歩としてふさわしいか。
②背景や横に広がる知識を楽しめるか。つまり深さがあって、知的好奇心を満たせるか。
③実践現場のナレッジを獲得できるか。
観点①:入門者のはじめの一歩としてふさわしい2冊
入門者のはじめの一歩として、2冊おすすめの本があります。両方とも2018年に発売された本です。
新しい本ですね!
1冊目が「3ステップでしっかり学ぶRuby入門」
です。
リブセンスにお勤めの竹馬力さんが著者です。Windowsでも動かせるように書いてあったり、非常に難易度を低くして「最初はここからやればいいよ」という内容が書かれていたりします。まず手軽に学べる点で良い
と思います。
最後は、繰り返し処理とか、データを入れる箱を作るとか、構造のところまでしっかり踏み込んで書かれています。現場でわかっていらっしゃる竹馬さんの最低限これだけは理解しておいてほしい
という思いを感じるところがいいなと思います。
実際働いている方が書いているからこそですね。
そうなんです。易しいものとはいえ「これさすがに抜かしちゃヤバいでしょ」という内容が載っている点が好印象です。
なるほど。
2冊目は五十嵐邦明さんと松岡浩平さんが書かれた「ゼロからわかる Ruby 超入門」
です。
「今は何を学んでいて、その先どう繋がるのか」を図解で示している点で秀逸です。
どういったことが図解されているんですか?
Rubyのデータ構造や演算式など、ひとつひとつ学んでいくべきこと。その先にオブジェクト指向があって、さらにその先にRuby on Railsを使い始めると良いこと。そしてRuby on Railsでここがここに使われている…といったことです。
それがとても秀逸で、かわいいキャラクターが終始ガイドしながら進んでいきます。
簡単に理解が進みそうですね。
初めてプログラミングをする人にとっては、よくわからない黒い画面にわかりにくい文字で…ではなく、直感的かつ安心して、平易に始められる
と思います。
なるほど、安心して学べるのは良い!
著者はプログラミングを教える経験がある方なので、「教える」という観点も入れて内容が練りこまれています。
Ruby on Ralsから入っちゃう人が最近多いけれど、そうするとオブジェクト指向が全然わからない。ただ間だけ埋めるような「コピペ人材」が増えてしまうのでRubyからやらないとね
、ということです。
コピペ人材…なるほど…
時代背景としてRailsから入ったり、コピペから入ったりしてしまうことを前提にしている書籍なんです。社会問題に対する解決策として作られたのかなと思います。
いいっすね!この2冊で、プログラミングを触っていない状態でも楽しめるものなんですか?
そうですね。両方とも、最初の一冊として持っておくといいですね。
他にもいろいろな本がありますが、受講生さんと接しながら世の中に出ている本を読んでいると、この辺がおすすめですね。以前のものでもいい本はあると思いますけれど、比較的新しめの方が内容もアップデートされているので、良いと思います。
なるほどなるほど。これが入門の、はじめの一歩ですね。
観点②:背景や横に広げられる知識を楽しめる2冊
「知的好奇心を満たしたい」「より多く、深く知りたい」という時にこのあたりを学んでおくと良さそうだな、あるいは次のステップに繋がる気づきがあるかもしれないな、と思っている本を2冊ご紹介します。
1冊目が、今から20年前の1999年に発売された書籍、「オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby」
です。Ruby開発者のまつもとゆきひろさんが書いた本!
おおー!レジェンドですね!
昔の書籍で、新品はなかなか手に入らないと思うので、中古で入手していただくと良いと思います。
まつもとさんが作ったRubyが世に出たのが1995年なので、その4年後の書籍です。Ruby on Rails(2004年公開)がまだ出てない時に書かれたので、基本的にはパソコンの中で動作するプログラムを作ることを前提にされています。ファイルを書き換えたり、中の文字列を処理したりといったことが中心で、Webアプリケーションのことはあまり書かれていないですね。
ただRubyの言語の特徴や書き方は、一通り載っています。
「なぜできたのか」みたいなところからでしょうか?
そうそう。Rubyをなぜ作ったのかや、「こういうことが簡単にできる」という内容が結構書いてあります。また、この機能は他の言語ならこう書くところをRubyだとこうなるとか、開発者の愛情を感じやすい本
ですね。
Rubyをもっと好きになれそうですね。
ルーツを知りたい時や、なんでこの人こんなの作ったんだろうという疑問が出てきた時に、手に取ってパラパラめくっていると、「へぇー」と愛着を感じるかもしれないですね。
素晴らしい!いいですね〜。
Ruby開発者が書いたものなので、「こういう機能があるんだ」「こういう風に使うんだ」と感じやすいと思います。作者も大事だと思うことを書くじゃないですか。教える専門ではない方ですし、「なぜRubyを作ったのか」も絶対書くじゃないですか。非常にためになると思います。
なるほど。
2冊目が、2017年に改訂2版が出たRubyサポーターズの「パーフェクトRuby」
です。
こちらはRubyist(Rubyを書く人)からすると「この辺ちょっとやっとけよ」と言われる書籍。内容のレベルはぐっと上がりますが、Rubyの世界により奥深く行くにはいろいろなことを知っておく必要があることを感じられると思います。
どんな内容の本なのでしょうか?
Rubyの特徴を存分に活かして、応用編としてできる書き方
や、使いこなし方
が書いてあります。
初心者にとってはこの本はちょっと辛いです。先程申し上げた本を一通り終わらせて、さらにチャレンジしたい方だったら良いと思います。あるいは、JavaやPHPなど別の言語で開発して働いてきた人ですね。そういう方が読むと、「こういう風に書けるのかな」とイメージをつかみやすい。逆に、先程の入門編だけだと物足りなくなってしまうと思います。
ステップアップとして。
そうですね。
観点③:実践現場のナレッジを獲得できる本はこれ!
2017年に発売された、「プロを目指す人のためのRuby入門」
。
株式会社ソニックガーデンの伊藤淳一さんという方が書いた本です。伊藤さんはQiitaやスタック・オーバーフローで高ランクを取る方なんですよ。自分のナレッジをとにかくアウトプットして、動画やQiitaの記事でいろいろ書き記しているんです。Rubyを学ぼうとしている人からすると、非常に有名な、いずれ知ることになるであろう人です。
なるほど。
その伊藤さんが、受託開発を通して学んだことを書籍で一通りまとめています。「現場に出たらこれは知らないといけない」
という内容を、できるだけ入門の人たちにもわかりやすいように書かれている感じですね。
最初に読むとちょっと辛いので、はじめの一歩として紹介した書籍を読み終わって、背景や横に広がる知識を楽しめて、その上で、現場のことも知りたい時に手に取られるといいんじゃないかなと思います。
これらは就職する前に理解しておくべし
ご紹介いただいた本は、転職できて、入社してどんどん仕事を始めていって、仕事も慣れてきた時に読んでみるといいんですかね?
それが、今申し上げたのは入門から入り口に立つまでの話なので、全部就職する前にやる
といいです!
そのタイミングなんですね!
敢えて言うと、「パーフェクトRuby」以外は全部就職する前に終わらせるべきです。そうしないと、就職するレベルに到達しない可能性が高いです。
いい目線合わせになりそうですね。「そこまで理解しておかなければいけないんだ」ということを、取り組む前に知っておいたほうがいいですもんね。
この辺を学んでおけば、一通りの知識はカバーできます
ね。
独学でやるのか、誰かと一緒に学ぶのか、学び方のバリエーションはあっていいですが、まずは自分でやるという観点で、この5冊をおすすめしますね。Ruby on Railsをやるより先に読んでほしいです。
先程の「コピペ人材」の話ですね。
Ruby on Railsはとても素晴らしいので、短時間にプロダクトをちょっと作ってみるとか、動くものを作るのならモチベーション上がるのですが、本当に作れる人になるには、やはりRubyからやらないと話にならない
ですね。
RubyとRuby on Railsが何が違うかは、また別の記事で読んでいただければ。
ぜひぜひ!以上が、プログラミングスクール代表がおすすめするRubyの入門本5選でした。
ありがとうございました!
まとめ
プログラミングスクール代表がおすすめするRubyの入門本5選はこちら!
・入門者のはじめの一歩としてふさわしい2冊
「3ステップでしっかり学ぶRuby入門」
:まず手軽に、最初に学ぶべきことがわかる
「ゼロからわかる Ruby 超入門」
:学ぶステップが図解でわかる
・背景や横に広げられる知識を楽しめる2冊
「オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby」
:Ruby開発者のまつもとゆきひろさんが著者。Rubyのルーツがわかり、愛着をもてる
「パーフェクトRuby」
:2017年に改訂2版が出版された。Rubyの世界により奥深く行く応用編の本
・実践現場のナレッジを獲得できる本
「プロを目指す人のためのRuby入門」
:現場に出たら知らないといけないことがまとまっている
就職できるレベルに達するためには、この5冊を全て終わらせておきましょう。