DIVE INTO CODE

2020年01月17日

採用者がスクールに求めるもの、スクールが採用企業のためにしていること【後編】

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プログラミングスクールのDIVE INTO CODE代表の野呂と、スナップマート株式会社の取締役CTOの星 直史様による対談企画。今回は、プログラミングスクールの卒業生を採用する会社の立場からスクールに望むこと、そしてスクールの立場から会社で働ける人材に育て上げるために取り組んでいることについて、意見を交わしました。後編では、スクールや受講生の実情について野呂からお話した上で、それを踏まえてスクールを卒業した人材に求めることについて、星様にお話いただきます。

【こんな方におすすめ】
・プログラミングスクールに通いたいと思っている方
・エンジニアとして転職したいと思っている方
・今現在、プログラミングスクールに通っている方

【目次】
1.プログラミングスクールが抱える事情
2.会社が受講生やスクールに対して求めるもの
 ・オリジナルのアプリケーション開発を通じて「仮説を立てる力」を身に付けてほしい
 ・プログラミングを学んでいく中で「思考力」を鍛えられるようなスクールにしてほしい
3.まとめ

■話し手
DIVE INTO CODE 代表 野呂 浩良
スナップマート株式会社 取締役CTO 星 直史様

プログラミングスクールが抱える事情

前編の後半で、星さんから「将来的に職場の先輩などに質問することを想定して、メンターの方を先輩に見立てて質問する訓練を積めることもメリット」というお話をいただきました。仰るとおり、私もスクールを運営する上で、職場を想定した疑似体験はとても重要だと思っています。しかし、実際問題として、メンターの中には現場経験に乏しい人もいるんですね。まずはその点からお話していきます。

お願いします。

なぜそうなってしまうのかというと、スクール運営を事業面から考えると、フルタイムで勤務できる人材をできるだけ揃えることが重要です。一方で、きちんと現場で経験を積んだ実績のある人材は、なかなかスクールのメンターのような仕事に就こうという気持ちにはなり辛い。開発の仕事が世の中にたくさんある中で、人に教えるという根気がいる仕事をあえて選ぶ必要がなかったり、その仕事自体が貴重だからです。そのため、「実務経験は乏しいけど、人に寄り添った仕事がしたい」という実務未経験の方を採用して、1〜2年の実務を通して一人前になっていただくことが重要になります。このような事情が、スクールにおけるメンター採用にはあるんです。

なるほど、そういったジレンマがある訳ですね。

ですから、私たちとしてはパートタイムでも構わないので実務経験が豊富な人材もメンターとして雇用するなどの工夫をしています。それでも、星さんが仰るとおり、会社の望むレベルには到達していない部分もあると考えれば、より一層、厳しい環境に耐えられるような人材育成を目指す必要もありそうですね。

確かに、私自身の価値観で言えば、そうだと思います。一方で、スクールに求めることが、受講生によって違うことも事実だと思うんですよね。会社でも即戦力として通用するような人材を育て上げるには、仰るとおり、より厳しい学習環境が求められるでしょう。でも中には、プログラミングのスキルを身に付けるロードマップを知り、知識を身に付けたいだけの人もいるかもしれません。

私もこれまでさまざまな機会で受講生の意見を聞いてきましたが、例えば、ガンガン突き進んでいける受講生がいる一方で、カリキュラムにギリギリついてきているような受講生もいるんですよね。たとえ同じ「就職目的」のカリキュラムであっても、受講している方たちそれぞれで進み方もタイプも違っています。そういった違いも、スクール運営における難しい点だといえます。

それも確かに難しい点ですね。

会社が受講生やスクールに対して求めるもの

ここまで、プログラミングスクールが抱える事情についてお話してきましたが、こういった点も踏まえて、星さんの立場から「せめてこういった経験はしておいてほしい」というようなことはありますか?

オリジナルのアプリケーション開発を通じて「仮説を立てる力」を身に付けてほしい

逆に、「スクールに求めていないもの」という視点からお話しましょう。これは単純な話で、「プログラムを書くスキルだけを教えました!」というのは、あんまり求めていないんです。それだけであれば、オンラインの学習素材でできてしまいますから。

それは仰るとおりですね。

スクールを卒業した人材に求めるのは、例えば、オリジナルのアプリケーションを作る経験ですね。オリジナルアプリケーションを作る際には「誰に、何を、なんで」といったことを考えてから、「どういった機能が必要なのか」も考えて作り上げます。この経験は、テキストを読むことだけでは模倣できません。私たちも、その人が作ったオリジナルアプリケーションを見ることで初めて、その人について価値判断できます。独学の人材は、すべからくオリジナルアプリケーションを作り上げた経験を持っていますね。

私たちも、スクールのカリキュラムの中で、最後は自分でオリジナルアプリケーションを作り上げる経験を積ませています。星さんが仰るのは、その経験を通じて、知識や技術力だけではなくて「誰に、何を、なんで」といったことを考える力を身に付けてほしいということですね。

そうです。いわば「仮説を立てる力」です。「今の世の中のサービスではこれが足りていない。それに対してユーザーはこのように思っているだろう。だから自分が作る必要がある」といったことを、自ら考えられる力を身に付けてほしいと思います。

プログラミングを学んでいく中で「思考力」を鍛えられるようなスクールにしてほしい

これは極論かもしれませんが、「たとえコード自体のクオリティが低くとも、世の中に価値を提供できるようなアプリケーションの方が、より高い評価をいただける」ということでしょうか?

もしそのようなアプリケーションを面接で持ってこられたとしたら、一瞬で「この人はとても考えているな」と分かると思います。高い評価を与えるかどうかは別のお話ですが、コードのクオリティが低いのであれば、そこを働く中で補っていければ良いのかなと思います。逆に、コードのクオリティが高くても、アプリケーションとして考え方がイマイチなのであれば、アプリケーション開発の考え方を鍛えていけば良い訳です。

そこは、どちらも「問題解決」という意味では同じく「思考力」が必要であり、いずれにしろ働いていく中で鍛えていけるポテンシャルを見せられれば良い、ということですね。その上で、できればプログラミングを学んでいく中で、その「思考力」を鍛える機会をスクールには望んでいるというお話ですね。

Image from Gyazo

そうです。

それこそが、スクールが担える大事な役割と言えそうです。

そうです。いわば「役割分担」ですよね。オンラインで学ぶようなツールの場合は、あくまでプログラミングのスキルを鍛え上げるためのもので、スクールの場合はそのような「思考力」を鍛え上げる場であってほしいと思います。

それが、今回の結論ですね。最後に、星さんからプログラミングスクールを運営している方たちに対して、メッセージはありますか?

プログラミングはあくまでただの手段であり、大事なことは「プログラミングを用いてどのような問題を解決するのか」ということです。でも、この「問題解決」に取り組むための「思考力」は独学ではなかなか鍛え辛いものですから、その訓練を積む機会をぜひ受講生の方に提供していただければと思います。

ありがとうございました。

まとめ

・スクールには、現場経験が豊富で受講生からの質疑応答に十分に応えられるメンターが必要。しかし、実績のある人材をメンターとして雇うのは実は難しい。
・たとえ同じコースにいて同じカリキュラムで受講していても、受講生それぞれで進み方もタイプも違ってくる。そういった違いへの対応も、スクール運営における難しい点。
・人材を採用する会社としては、オリジナルのアプリケーション開発の経験を通じて「仮説を立てる力」を身に付けてほしい。また、スクールには、プログラミングを学んでいく中で「思考力」を鍛えられるような環境を提供してあげてほしい。

今回の星様との討論ではお話が盛り上がり、2回にわたって議論を繰り広げてきました。最後に簡潔にまとめると、採用者がスクールに求めるものは「プログラミングを学んでいく中で『思考力』を鍛えられるような環境」であり、受講生には「オリジナルのアプリケーション開発の経験を通じて『仮説を立てる力』を身に付けてほしい」とのことでした。一方で、スクールを運営する野呂の立場からは、そういった要素の重要性は理解した上で、特にメンター人材の採用に際して課題を認識しているというお話をしてきました。これからプログラミングをスクールで学ぼうとしている方、あるいは今学んでいる方は、ぜひ今回の討論をヒントにして「思考力」を鍛えることに積極的になっていただければ、将来、会社から望まれる人材に近づいていくのではないでしょうか。

「採用者がスクールに求めるもの、スクールが採用企業のためにしていること【前編】」の記事はこちら

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