テクノロジー
2016年11月3日Railsのルーティングを学ぼう③
最終回では、namespace使ったルーティングの生成について学んでいきます。
Railsのルーティングを学ぶ(最終回)
ルーティング①ではRuby on Railsにおけるルーティングの基礎に触れ、resourcesで生成されるルーティングを学びました。
さらに ルーティング② ではresourcesで生成されるルーティング以外のルーティングを作るためのcollectionとmemberを学びました。
「Railsのルーティングを学ぶ」最終回となる今回はnamespace
使ったルーティングの生成を見ていきます。
namespaceとは
Ruby on Railsのルーティングを作成するときnamespace
を使うと指定したルーティングの配下にルーティングを設定することができます。
早速実例を見ていきましょう。
Rails.application.routes.draw do
namespace :hoge do
resources :blogs
end
end
このようなルーティングを設定して、rake routes
を実行してみると
Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
hoge_blogs GET /hoge/blogs(.:format) hoge/blogs#index
POST /hoge/blogs(.:format) hoge/blogs#create
new_hoge_blog GET /hoge/blogs/new(.:format) hoge/blogs#new
edit_hoge_blog GET /hoge/blogs/:id/edit(.:format) hoge/blogs#edit
hoge_blog GET /hoge/blogs/:id(.:format) hoge/blogs#show
PATCH /hoge/blogs/:id(.:format) hoge/blogs#update
PUT /hoge/blogs/:id(.:format) hoge/blogs#update
DELETE /hoge/blogs/:id(.:format) hoge/blogs#destroy
上記のようなルーティングが作成されます。
作成されたルーティングを見るとresources :blogs
だけでルーティングを設定した時とは違い、ルーティングにhoge
や/hoge
が付いています。
このようにnamespace :指定したいルーティング do 〜 end
と記載すると指定したいルーティングがnamespaceの中で記載したルーティングに付与されるようになります。
ルーティングをグルーピングしたい際などにnamespace
を用いることでルーティングをいい感じに設定することができます。
namespace使用シーン
namespace
の利用方法として多いのは管理画面のルーティングを作成する際によく用いられることがあります。
Rails.application.routes.draw do
namespace :admin do
resources :blogs
resources :users
...
end
end
上記のようなadminのnamespaceを切って、namespaceの中に開発しているWebアプリケーションのリソースのルーティングをどんどん入れていって管理画面でDBのCRUD処理をできるようにするルーティングを作成するといったケースは多いと思います。
namespace以外でルーティングを指定
ルーティングをグルーピングする機能としてnamespace
以外にもscope
とscope module
があります。
それぞれの作成されるルーティングを見てみましょう。
scope
Rails.application.routes.draw do
scope :hoge do
resources :blogs
end
end
Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
blogs GET /hoge/blogs(.:format) blogs#index
POST /hoge/blogs(.:format) blogs#create
new_blog GET /hoge/blogs/new(.:format) blogs#new
edit_blog GET /hoge/blogs/:id/edit(.:format) blogs#edit
blog GET /hoge/blogs/:id(.:format) blogs#show
PATCH /hoge/blogs/:id(.:format) blogs#update
PUT /hoge/blogs/:id(.:format) blogs#update
DELETE /hoge/blogs/:id(.:format) blogs#destroy
scope
でルーティングを設定するとURI Patternだけに/hoge
が付与されています。
module
Rails.application.routes.draw do
scope module: :hoge do
resources :blogs
end
end
Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
blogs GET /blogs(.:format) hoge/blogs#index
POST /blogs(.:format) hoge/blogs#create
new_blog GET /blogs/new(.:format) hoge/blogs#new
edit_blog GET /blogs/:id/edit(.:format) hoge/blogs#edit
blog GET /blogs/:id(.:format) hoge/blogs#show
PATCH /blogs/:id(.:format) hoge/blogs#update
PUT /blogs/:id(.:format) hoge/blogs#update
DELETE /blogs/:id(.:format) hoge/blogs#destroy
scope module
でルーティングを指定するとController#Actionのみhoge
が付与されます。
namespace
ではPrefix
、URI Pattern
、Controller#Action
scope
ではURI Pattern
のみ
scope module
とController#Action
のみ
このように指定の仕方で設定されるルーティングの内容が変わってくるので必要な指定の仕方を意識していけば狙ったルーティングを作成できるようになります。
全3回でRailsのルーティング基礎
、resources
、memberとcollection
、namespace
を学んできました。
この内容を覚えておけばRuby on Railsにおける基本的なルーティングは作成できるようになります。
ただRuby on Railsのルーティングはもっと柔軟に色々な設定ができるオプションなどがあるので、適宜調べて最適な記述方法を身につけていけば、素敵なルーティングを設定できるようになります。