インタビュー

2019年6月11日

未経験の面接で必要なものは前向きな「姿勢」。諦めずに続けたその先に見えるもの

ディープロの卒業生の中から、すでに就職して活躍中の方へインタビュー!本日はディープロで機械学習やPythonを学んだ「匿名希望」さんに、機械学習や人工知能を扱う会社へエンジニア就職を決めた際にたどった選択肢や、どのように「未経験」の壁を突破したのか聞きました。

※ご本人の顔出しNGのご希望により、マスクを着用いただいています。

ディープロの卒業生の中から、すでに就職して活躍中の方へインタビュー!本日は機械学習やPythonを学んだ「匿名希望」さんに、機械学習や人工知能を扱う会社へエンジニア就職を決めた際にたどった選択肢や、どのように「未経験」の壁を突破したのか聞きました。

AIをやるにはPython……という知識すらなかった

それではよろしくお願いいたします。そもそもですが、なぜエンジニアになろうと思ったのでしょうか?

エンジニアとして転職する前は、ITとは全く関係のない会社に勤めていました。仕事ではExcelを用いてデータベースを使うことがあったんですが、その際に人間の手による作業の限界を感じていたんです。プログラミングを習得できればもっと仕事を効率化できるのではないかと漠然と考えていました。また、クリエイティブな仕事をしたいという思いもありました。

それでプログラミングの本を買って独学したんですけど……。独りでは続かなく、挫折して上手くいかなかったんです。

それでスクールを検討したんですね。ディープロに決めた理由は?

2016年ごろから「AlphaGo(アルファ碁)」などのAI・人工知能が世界のブームとなりました。これをきっかけに、社会人でもAIが学べるスクールがないかとネットで調べていると、AIをやるにはPythonの知識が必要だと分かりました。さらに検索するとPythonを使って人工知能を学べるコースがあるディープロが見つかったんです。当時、ディープロがほぼ唯一のAIを学べるプログラミングスクールだったのですぐに入学を決めました。

ランディングページにシラバス(講義内容と進め方を示す計画書)がしっかりと掲載されていてちゃんと教えてくれそうだと感じた点も決め手でした。また、転職を視野に入れた人に向けたカリキュラムである部分も魅力でした。

入学したのは2017年5月で1年間のコースに。隔週で土日に授業があり、平日は自習をするスタイルです。

プログラミングの真の楽しさを知ったのは就職してから

スクールでプログラミングを学んで苦労した点を教えてください。

まずつまずいたのが「プログラミング言語の読解」でした。初めはコードを見ても全く意味不明でしたね(笑)。

また、AI・人工知能の分野の特徵として数学の知識が必要なんです。私は文系出身のためシグマ(Σ)の記号を見るのは高校で数学を学んで以来でした。

勉強を進めるにあたり数学力とコーディング力、機械学習の知識の3つのスキルと知識を総合的に学習する必要があったのですが、全部を同時に進めるのはなかなか大変で、そのペース配分に悩みましたね。

フレームワークを使えば簡単にコードが書けてしまう部分もあるのですが、メンターに支えてもらいながら、できる限り自分で理解できるようになるまで粘るようにしました。

愚直にステップアップしていくのがお好きですか?

どちらかというと好きではないです(笑)。でも、できるまでやろうというモチベーションで払ったお金以上のものを得たいという気持ちはありました。

逆に一番楽しかったことは?

友達ができたことですね。チームで一緒に考えながら作業をすることが一番楽しかったです。卒業後にもつながるコミュニティに入れることはメリットが大きいと感じました。

プログラミングそのものの楽しさについてはいかがでしょうか。

卒業時点では読解力がまだまだ不完全だったので、プログラミングの本当の楽しさを感じていませんでした。

真の楽しさを感じるようになったのは就職してからです。毎日業務として10時間以上も向き合っていると、ある時からコードが自然と頭に入ってくるようになりました。理解できるようになってからはこれまでできなかったことが自分の思ったとおりに制御できるようになり、達成したときに何ともいえない快感を得られるようになりました。コントロールができないうちは思うようにタスクが進まず、プレッシャーで苦痛のほうが多かったほどなのに。

なるほど。ちなみに卒業制作は何に取り組みましたか?

画像処理と自然言語処理を行なうもので、写真を適当に選んで読ませると文章が生成されるものです。

一緒に課題へ取り組んだ同期のメンバー内で、自然言語処理や画像処理など゙やりたいことが複数あったので、この課題であれば文章と画像を同時にカバーできてみんなで取り組めると考えて選びました。ただ実際にやってみると、機械学習の自然言語処理の場合は前処理に当たる「データを綺麗にする工程」が大変で、その点が最も苦労しましたね。

方向性を「機械学習エンジニア」に定めて就職活動

そこから就職をしたわけですが、今の会社を選んだ理由を教えてください。

ディープロに入学して半年後あたりから就職活動を始めました。当時勤めていた職場にはすでに退職する旨を伝えていたので、背水の陣で臨んで。

就職活動のアプローチの方向性として「データサイエンティスト」と「機械学習エンジニア」の2つがあると考えていました。就職活動を進める中で、資料作りや分析をするデータサイエンティストは自分には合っていないと感じ、IoTやサービスなどに技術を応用する機械学習エンジニアの方向でいきたいと考えて狙いを定めていました。最終的に選んだ今の会社は、深層学習・ディープラーニングに特化している企業です。

面接へ臨むにあたって、準備したことやアピールしたことは?

職務経歴書の作り方は自分なりに工夫しました。なにしろエンジニア未経験でしたから、前職の内容をページの最後に、ディープロで勉強したことをトップに持っていって目につくような構成にしました。

採用面接官は予想通り前職の経歴には目もくれず「何ができるのか」「何が分かっているのか」などエンジニアとしてのレベル感を測ってくる質問ばかりでした。そんな中、自分では理解しきれていないなりにGitHubへ入れておいた、当時は最先端だったカプセルネットワークのコードを見せたら反応がよかった。だから、たとえ論文の全てを理解していなくとも「最新情報に敏感でないと知り得ないことを知っている」と示せたことはよかったですし、その点は好印象だったと思います。

ほかにも、ディープロのカリキュラムで取り組んだことをポートフォリオにしつつ、それだけでは足りないと思っていたので、コンペに出して自分なりに工夫して作ってみたコードを入れ込みました。未経験なりにそうして積み上げた点も評価されていた印象でした。

総じて、短期間でいろいろと熱心に取り組んだ点と、すぐにでも働きたいという積極性を評価されて就職することができたと思います。ほかにももう一社内定直前の大手企業があったのですがそちらはやりたいことと少し離れており、理想とするメンターがいなさそうだったので辞退しました。

就職してからがスタートで、勉強することはたくさんある

知名度よりもやりたいことを重視したのですね。それでは今の会社での業務内容を教えてください。

自社の商品・サービスであるWebアプリケーションの開発に携わっています。人工知能・ディープラーニングを知らない人でも、UIを使って学習や推論を体験できるプラットフォームを作ろうというプロジェクトです。

その中でフロントエンドを担当しています。UI周りを含めコアになる機械学習のコードがフロントエンドのパートとして組み込まれているので、その周辺の開発や環境構築にも携わっています

当社は代表がエンジニア出身であることもあって、エンジニアを大切にしてくれる会社です。少人数の会社ながらエンジニアの執務室に電話が無いなど、配慮してくれている点も気に入っています。

それでは最後に、今後習得したいことや目標を教えてください。

環境構築のためにDockerはいたるところで使われていますし、サービスに落とし込むためにKubernetesを知らなきゃいけない。Azureなどのクラウドサービスとの連携も勉強しています。環境構築の一部に関わりながら、コアの機械学習のコードを書きつつ、Reactを使ってフロントエンドのUIも作り始めているので、勉強することは多いです。

上司であるテックリード(エンジニアチームのリーダー)がとにかくすごくて彼がいないと業務が進まないんです。だから自分も自立して、仕様定義からシステム構築までできるようになりたいと思っています。

ディープロへ入校を検討されている方、エンジニアを目指している方へ一言お願いします。

為せば成る」です。

今は分からなくても当たり続けていればいつか分かるようになります。向き不向きはありません。諦めずにぶつかり続けていれば何事も必ず達成できると私は信じています。

ありがとうございました!

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