インタビュー

2021年3月3日

【卒業生インタビュー】かけがえのないDIVE INTO CODEでの学びを基盤に、これからも学び続けていきたい。

2020年1月31日にグロービス経営大学院主催のビジネスコンテスト「GLOBIS Venture Challenge(G-CHALLENGE)」が開催されました。グロービスの在校生・卒業生が考えたビジネスアイデアを、DIVE INTO CODEの卒業生がテクノロジーの力を活用してサービス・プロダクトにするという連携をしてまいりました。

今回のインタビューでは、G-CHALLENGEに挑戦された機械学習エンジニアコース 2020年1月期生の吉井 啓人さんにお話をお聞きしました。DIVE INTO CODEでの学びやその後の挑戦についてのお話では、吉井さんの学びに対する前のめりな姿勢が感じられました。

これまでの人生と機械学習が掛け合わされた、新たなキャリア

はじめに、吉井さんの自己紹介をお願いいたします。

吉井 啓人と言います。現在44歳で、大学を卒業してからメーカーで働いた後に特許事務所で働いていました。その後4~5年いろんなことをして2019年秋ごろにプログラミングスクールに出会って、ここに至ります。

2016年2月にalpha碁のニュースがあり、その頃から機械学習やプログラミングを勉強したいと思っていましたが、なかなか機会がありませんでした。

現在はどのようなお仕事をされていますか?

現在は、G-CHALLENGEに参加した株式会社エルシオで働いています。エルシオでは眼鏡デバイスの研究開発をしています。 私のこれまでのキャリアが必要とされていているなど、マッチする部分が多かったので迎え入れていただきました。

現状では、特許面のお手伝いが主ですが、試作品開発でのプログラミングや機械学習を活用した機能なども手掛けていく予定です。

学びながら働く中で感じる、難しさと面白さ

株式会社エルシオで開発されているエルシオグラスについて教えていただけますか?

簡単にいうと、度数を変えられるメガネです。普通の老眼鏡は、加齢だけでなくその日の体調によっても付け替えたり、買い替えたりするという煩わしさがあります。一個数万円するような老眼鏡をたくさん持っている方も多いのです。

それに対してレンズの中に液晶を入れることで、度数を自由に変えることのできる商品を作れば、ユニークなものになるのではないかと思って取り組んでいます。

開発を進めていく中で印象に残っていることはありますか?

今回、開発する中でチームとして苦労していることは、ニーズの掘り起こしの部分です。ビジネスアイデアとしては斬新に聞こえるのですが、もっと強烈なニーズが必要なんです。試作品や量産初期段階はどうしても高価になってしまうので、何が何でもほしいと思う人がいるようなニッチで強いニーズが求められています。

お金と人材に限りがある中で、しっかりとビジネスを膨らませていく、拡大していくことがおもしろいところであり、難しいところだと思いますね。

まだ一緒に働き始めて2ヶ月ぐらいですが、こういったスタートアップ企業はいろいろな仕事や課題があって、これからの展開に期待しています。

改めて、今回挑戦されているのは、前職での経験ということも大きいのでしょうか?

前職までの経験や知識が7~8割ぐらいを占めていますが、それについては偶然でした。

8月にあったマッチングイベントで、大学ベンチャーのエルシオが機械学習エンジニアを募集していて、一緒にやりましょう、ということになりました。液晶デバイスや光学、特許など、お互いのバックグラウンドで意気投合できたことも大きいのですが、実は、ひさしぶりに大学の空気を吸いたかったという動機もあります。

眼鏡デバイスということで、これからもウェアラブル端末として何らかのデータをとって処理していく際に、DIVE INTO CODEで学んだ機械学習が活きてくると思います。

学びだけではない、自分1人では得られなかったDIVE INTO CODEでの経験

DIVE INTO CODEでの学びが活きてくるとのお話でしたが、具体的にどのように役に立つのか教えていただけますか?

DIVE INTO CODEでの学びは役に立つというよりも、私の人生にとってかけがえのない1ページとなりました。 年を経るにつれて、人生の宝は経験であると考えるようになっており、DIVE INTO CODEは、大学のゼミのような雰囲気で、何気ない会話でさえも新鮮さと懐かしさに溢れたものでした。

私の場合、性格上、独学でプログラミングの勉強を始めると、「何を勉強していいのやら」と、途方に暮れて挫折してしまったに違いありません。そういうわけで、DIVE INTO CODEでの学びがないと始まらなかった…。環境構築やバグなどでつまづいた時に、先生やみんながどのように取り組んでいくのかを見ることができたことや、Kaggleでメダルを取った同期達の取り組み方をみれたことは、大きな価値がありました。

一番印象的な体験だったのは、メンターの遠藤さんが自分以上に考えて、悩んでいる姿を見たことです。 バグで困ってしまって、遠藤さんに持って行ったところ、遠藤さんもすぐには解決できず…、私が悩んでいた時間よりも長くどうすれば良いのか考えてくださいました。

自分はもういいんじゃないかな…と思ってしまったんですけど、それでも遠藤さんはずっと一緒に悩んでくださって、「こういうやり方でいいんだ」って思えましたね。

モチベーションの維持ということでしょうか?

簡単に言ってしまえばそうですが、このことは非常にこだわっているところです。

「モチベーションの管理」については、スポーツやビジネス分野からの人間科学(ライフハック)が進んでおり、さまざまなことがわかっています。
Image from Gyazo

何冊か本を読みましたが(例えば、「究極の鍛錬」 ジョフ・コルヴァン)、自分なりにまとめると、とにかく大切なのは、「自信」と「課題設定」です。

「自分なら出来る!エンジニアになれる!」という強い自分への信頼と、「やり遂げられるかどうかのギリギリの課題設定」は、いわゆるフロー状態を引き起こすこととなり、これにより質の高い学習サイクルを効率的に回していくことができるようになります。アスリートのプロたちは、意識的・無意識的にフロー状態による質の高い学習体験を繰り返し、自分のなりたいものになっていくのです。

プログラミングの学習に立ち返ると、バグや環境構築で「こんなことをしていて意味があるのだろうか」などと不安を感じさせる場面がとても多いわけですが、このような不安は、「自信」を分裂させて学習サイクルのブレーキとなってしまいます。DIVE INTO CODEで、遠藤さんの姿勢を見て、「こういうやり方でいいんだ」と思えたことは、モチベーションを維持する上でとても大きな気づきになりました。

それだけ向き合ってもらえる経験というのは確かにかえがたい経験になりそうです。DIVE INTO CODEの学びにおいて技術面はいかがでしたでしょうか?

先の「モチベーションの管理」の話題で言えば「課題設定」に繋がる話ですね。
DIVE INTO CODEのカリキュラムは広く浅く機械学習のテクニックを一通りやってしまうようにできていて、初期〜中盤までのタームはスプリント形式で毎日課題が与えられます。
このスプリント方式での課題は、自分にとっては、「出来るかできないかのギリギリの課題設定」になっていました。かなり苦戦する同期も簡単にこなす同期もいたので、自分にとってはとても幸運でした。

講義の資料や自分の書いたコードは、今でも見返すことがあり、ひとつひとつのテクニックを体系的にしっかり学べたこともよかったと思っています。

基盤となるような広い知識が身についたということでしょうか?

そうですね、学んだ内容が、私の機械学習の知識のベースとなっていることは間違いありません。いろいろな学びを繰り返して自分なりにコーディングしていくうちにわかっていくのだと思います。

ちなみにプログラミングスクールを決める際に、DIVE INTO CODEの決め手になったことはどのようなことでしたか?

他のプログラミングスクールも検討したのですが、ほぼ一択でした。

きっかけは、「機械学習エンジニアになりたい人のための本」の著者である石井大輔さんが、YouTubeで、「DIVE INTO CODEでハイレベルな内容をしっかりと学ぶことができる」と仰っていたことでした。

その後、説明会に足を運んでみて、「卒業後の就職まで、年齢にかかわらずサポートをする」ことがわかり、大きな決め手になりました。「就職のサポートは20代のみ」というようなビジネスライクなスクールがある中で、DIVE INTO CODEのWebサイトを見ると50歳ぐらいの方の就職例もありました。多様な人間の可能性に真摯に向き合って、一人一人を応援しているスクールのように感じられましたし、「応援」されることはとても大切なことだと思っています。

恵まれた環境は、途切れない好奇心の推進力に

こうしてG-CHALLENGEに挑戦されているように、卒業してからも学び続ける原動力はどこにあるのでしょうか?

「原動力」については、回答が難しくて、「内なる衝動」としか言いようがありません。
人は、ひとりひとりの「衝動」で、なりたいものになっていくものだと思いますし、それが個性になっていくものだと思います。

「推進力」という意味でなら、さきほど話したモチベーションの管理と共通しますね。自分の好奇心や能力に基づいた課題設定を繰り返して、常に成長や喜びを感じられるようにすることが大切です。それから私の場合は、就職に向けてのスキルアップを目的としていたことも「推進力」となりました。

今のご時世、機械学習やプログラミングを学ぶ環境は大変恵まれています。例えば、KaggleやSIGNATEといったデータ分析のコンテストも頻繁に開催されていますし、有名大学のストリーミング講座や様々な書籍なども充実しています。

卒業後も、恵まれた環境で勉強を積み上げ、2020年秋のSIGNATEのコンペ(AI Quest)では、機械学習モデル構築の課題で300人中4番の成績となり優秀賞を取ることができました。

賞も実際に取られたんですね!

実は、卒業してすぐのタイミングで、外出制限のこともあってKaggleに挑戦しましたが、銅メダルには届きませんでした。そのままKaggleに挑戦し続けることに壁を感じたので、100本ノックシリーズ(python実践データ分析100本ノック、データサイエンス100本ノック、自然言語処理100本ノックなど)をこなしてみたり、好奇心の赴くままウェブエンジニアリングの勉強もしてみたりしました。
このようにすることで、DIVE INTO CODEで学んだことの知識やスキルが定着していき、SIGNATEでの入賞に結びついたのだろうと思っています。

好奇心と、挑戦と・・・

今後挑戦したいと思うことはありますか?

あるような、ないような、という感じですね。

今は目の前に来た課題やテーマのようなものをこなして、とにかく自分の人生を回していくことを考えています。新しいものがどんどん生まれてくる時代なので、過去の考えや目標にとらわれずに柔軟性を大事にしたいと思っています。

自分のことは、好奇心やチャレンジ精神旺盛などと思われそうですが、実はこれらの言葉はあまり好きではありません。世間的には聞こえのいい言葉ですが、その方向性や取り組み方、根底にある動機のようなものが大切だと思っているのです。

最後に、受講を検討されている方や現在学ばれている方にメッセージをいただけますか?

様々な境遇の方がいらっしゃると思いますが、機械学習やウェブエンジニアリングについて勉強しようと思えたことだけでも、幸運なことではないかと思います。

受講する時間やお金があるのなら、なおさら幸運だというわけであり、その機会をしっかりと活かして、自分の人生を開いてくださればと思います。

DIVE INTO CODEのことをもっと知ってみませんか?