インタビュー
2016年12月28日【卒業生雇用事例】株式会社Crunch Style
正社員4名、アルバイトやフリーランスを含めると約10人、女性比率が6割の株式会社Crunch Style 武井 亮太様にインタビューを行いました!
卒業生雇用事例
株式会社Crunch Style
代表取締役 武井 亮太 様
お花の定期便「Bloomee LIFE」
従業員数:正社員4名、アルバイトやフリーランスを含めると約10人、女性比率が6割
「Bloomee LIFE」のご紹介
代表の武井です。弊社の代表的な事業は、お花の定期便「Bloomee LIFE」
です。このサービスは、一般のお客様向けで毎週ポストにお花をお届けしています。ワンコインで定期購入することができ、とても気軽にご利用いただけます。現在、会員は3,500名様、女性が95%です。ご自宅用に購入するお客様もいらっしゃいます。
弊社は、花屋を運営しているわけではなく、提携先の花屋からお花が届く形にしています。毎週、異なるお花が代わる代わる届きます。
どのような花屋から、どのようなお花が届くかは完全にランダムのため、サプライズ感があるとよく言われます。例えば、春であれば季節を感じるサクラの花をアレンジしたものや、そうでなくても、自分が花屋では選ばないものが届くことがウケているようです。
購入するお客様の顔ぶれを見てみると、今まで花屋で自分で買っていた人よりも、本当は買いたかったけども、多忙な日々を過ごしていてなかなか買いに行けない方が多いです。そのような方が、どこからでも手軽に買えて、サプライズを体験することができます。
採用の背景「求める人材像」
弊社では、エンジニアの採用は創業初期からずっと募集してきました。VCから資金調達をした7月頃から特に積極的に募集しています。資金調達後は、サービスをスケールさせる必要性が高まります。そこに耐えられるリソースがないといけないからです。
サービスがある程度成長してきたタイミングに差し掛かり、「正社員エンジニアを採用しよう」という動きになっていきました。それまでは、フリーランスの方に業務委託をお願いする形を取ってきました。
現状は、実務経験で足切りをすることなくエンジニアを募集
しています。その背景として、弊社はお花を届ける事業を運営しているものの、現状のメンバーたちはもともとは花き業界出身者でもなんでもなく、異業種異職種の集まりで、それでもうまく運営ができているからです。例えば、20代で子持ち主婦から40代の方までおり、バラバラです。
私たちが求める人物像として、バックボーンや現時点の能力は見ないようにしているからです。そのため、エンジニアも過去の経歴よりも人物像を見て採用を決めています。
どの職種であっても「ポジティブかどうか?」
を見ています。業務で何か問題が発生した時、普通はネガティブな方向に考えてしまいますよね。そうだとしても、それをポジティブに転換できるかどうか、ポジティブにとらえることができるかを見ています。これは、起こってしまった問題の原因追求ばかりではなく、その対策がしっかりできる人が重要ということです。
また、新たな知識のキャッチアップのスピードが早いかどうか
も見ています。わからないことをどのようにキャッチアップしているのか、自分のルールはあるのかなどをよく見ます。
私自身、非エンジニアでしたが、プログラミングをゼロからひとりで学んできた経験があります。本気であれば誰でもできると思っています。「ポジティブさ」が重要です。たとえ40代の方でも、その年齢から新しいチャレンジをしようという方を見ると、すごいなと思います。年齢が若くてほとんど何も経験がない方でも、お金を払ってでも学ぼうという姿勢は、マインドが良いなと感じます。
お金を払ってスクールで学んできた方には、どのようにしてわからないことをキャッチアップをしてきたかを深掘りして聞きますね。その答えとして、「メンターがいるから聞けば良いや」と思っているだけの人では正直厳しいです。聞くにしても、自分でまずやってみて、試行錯誤したりキャッチアップすることを取り組んできたかどうかが重要です。
なお、お金を払っていることに対してはネガティブさは感じません。数ヶ月、卒業をするために一生懸命学んできているというのは、それだけで採用選考のハードルも下がるところがあります。
ディープロの卒業生を採用
ディープロ の卒業生は、採用当初に私が思っていた以上に、早いタイミングで戦力化してくれる人がいます。早い方では、2週間ほどで戦力になってくれました。だから、スクールに通学して学んだことをもっとポジティブにアピールすべきと思います。
自分から意欲的に学んだり、意欲的に聞いたり、というところは未経験だからこそできること
ではないかなと感じます。
一方で、エンジニアの経験歴が長いと、自分ひとりで考えたり解決したりしてしまうところが多いと感じます。スタートアップでは、変化のスピードやその量が多いです。技術力だけではなく、経営や事業運営上ではコミュニケーション能力が必要
です。実は、この能力はスクール卒業生のが高いのではないかという印象があります。
最初は、スクール卒業生の雇用は未知だなと思っていました。正直わからないなという感じです。その中で、採用すべきか否かの判断をするのは、マインドや性格、ディープロ でやってきたことくらいしかないので、まず試しにメンバーとして入ってもらいました。
入ってからは、経験の有無に関わらず任せる幅が多いです。そのため、「自分がやらないと事業が止まってしまう」という認識になる人が多いので、伸びる傾向があると感じます。
業務委託のプロフェッショナルがメンターとしてつき、エンジニアが携わる領域のすべてをやってという形で任せます。バックエンドだけでなく、JavaScriptなどのフロントエンドもやることになり、フルスタックにならざるを得ない環境があります。
未経験の方でも成長し続けるための学習機会はありますか?
教育観点のためにフリーランスエンジニアと契約をして、コードレビューやメンター的ポジションで来てもらっています。また、「外部の勉強会に会社としてお金を出して行って来てもらう」ということをやっていこうと思っています。
ただ、ずっとつきっきりでは独り立ちができないため、自分でいかにキャッチアップしていくかどうかが重要
です。だからこそ、マインド面や信頼がないと任せられないですよね。信頼は、「その時点でのコミュニケーション能力や自分がどうなりたいか?」のチャレンジ精神(野心)があれば超えられると思います。
スキルについては、どうですか?
どこのスクールでもある程度は同じくらいかなと思います。ベースはそんなに変わらない。サービスの機能実装の入り口は知っている人は多く、知っているレベルは高いなと感じました。だからこそ、「知っている」「見たことがある」というものを機能に落とし込むスピードがどれだけ早いか、キャッチアップスピードを見ています。
フルスタックでやって欲しいという思いから、フロントエンドを担当してもらっていますが、JavaScriptを使った実装は、スクールでの経験が少ない分スピードが落ちると思いました。
一言、メッセージをお願いします。
受講生や卒業生に対しては、面接時のマインドについてお伝えしたいことがあります。
それは、どれくらい頑張る熱意を伝えられるかが重要
だということです。「応募した先の会社のサービスが好き」ということも重要だと思いますが、技術や経験がない分「未来にどうしていきたいのか」が重要になると思います。
たとえそれが、短期的なフリーランスになりたいという目的だとしても、どれくらい強い意思や明確な期限があるのかを見極めますね。だから、未経験だからといって弱気にならずに熱意を伝えた方が良い
です。
また、面接時に「質問がありますか?」と聞くと「未経験でも大丈夫ですか?」と聞く人が多いです。これは、非常に残念な回答なんです。だってそうでしょう、すでに面接で会ってくれているのであれば、未経験であることをある程度わかっている前提のはずじゃないですか。「それでも心配なのかな?」と余計に勘ぐってしまいます。
採用担当者向けでは、スクール卒業生は実務経験が少ないため、エンジニアになりたいと思った背景や、スクールに対してお金をどれくらい払っているのか、仕事を辞めてでも通学しているのか、などの決意を見てあげると良いと思います。ちゃんと通学した人であれば、入社後に教育コストはさほどかからないのではないかなと思います。
ただ、未経験が多いため、どのような軸で採用を判断すれば良いのかが難しいかもしれません。だから、書類で落とさずに面接でちゃんと顔を見た方が良いと思います。
ディープロへの要望
受講生が、その人がわからないことがあった時にどのようにキャッチアップをしてきたのかの軌跡が知りたいですね。スクールにはメンターがいて聞くことができますが、会社に入るとそんなに頻繁に質問はできないし、何でも頻繁に聞かれては困るというものがあります。「わからないことがあった時にどう自分で解決をするのか」というロジックや引き出しを多く持ってほしい。苦手でつまずいたものに対するスピード感を持てるようにしてほしい。
これは難易度が高いことですが、業務では自分が実装した機能が不完全だった場合の、テスト具合や不具合が発生した時の対処法をかなり見ます。バグは発生してしまうものですが、それをどう直すか、どうスピーディーに進めるのかを重視しています。「世の中に出してから気づく」というのでは遅いのです。事前にテストをしっかりとできるかどうかを重視しています。
武井社長、お忙しいところ、ありがとうございました。