ディープロ

2019年9月28日

転職面接において「今後のキャリアプラン」はどう話をすればいい?

今回は「今後のキャリアプラン」に対する答え方をメインとして、転職活動や就職活動の面接において重要な考え方やポイントについてお話していきます。

転職活動や就職活動での面接において答え方に悩みがちな話題として「今後のキャリアプラン」が挙げられます。そこで今回は、「今後のキャリアプラン」に対する答え方をメインに、転職活動や就職活動の面接における重要な考え方やポイントについてお話していきます。

【こんな方におすすめ】
・現在、転職活動や就職活動をしている方
・転職を検討している方
・これから就職活動を行う方

【目次】
1.「今後のキャリアプラン」を伝えるにあたっての視座の持ち方
 ・「今後のキャリアプラン」は大局的な視座から考える
 ・「今後のキャリアプラン」の伝え方
2.会社の「ビジョン」や「ミッション」に目を向ける
3.「今後のキャリアプラン」を明確に伝えられることは、あくまで大前提
4.まとめ

■話し手
ディープロ 代表 野呂 浩良
■聞き手
StartGate 永田 拓也

「今後のキャリアプラン」を伝えるにあたっての視座の持ち方

「今後のキャリアプラン」は大局的な視座から考える

今回は、転職面接などにおいて、面接官から「今後のキャリアプランは?」という質問があったら、どのように話をすればいいのか?というテーマでお話をお伺いします。

まず結論から言うと、「その会社に気に入られたいから」という考え方で「答え」を作らなければいけない、というものではありません。自分自身が本当に心の底から願うキャリアプランを正直に話すのが良いと思います。
ただし「正直に話す」ことの視座の置き方を少し意識した方が良いでしょう。例えば「何年間この職種を勤めて、次に何年間この職種をして、次に何年間この職種を…」といったように内容が具体的すぎてしまうと、「それしかしたくないのでは?」と思われてしまいます。それよりも「なぜ、その職種に就きたいのか」、「その職種に就くことで何を得たいのか」、「社会人としてどういう人間になっていきたいのか」といった大局的な視座から答えるのが良いと思います。

職種を手段ではなく、人生の目的としてとらえる、ということでしょうか。

そうです。私も4回転職していますが、毎回「どの職種に就きたい」よりも「私はこういう人間になりたい」ということを、キャリアプランとして伝えるようにしていました。

「今後のキャリアプラン」の伝え方

「今後のキャリアプラン」の具体的な伝え方を例示しますと、まず「10年後には起業したいんです」など目標を据えます。その目標に向けて「まずは技術を体得して、何か新しいものを生み出すことを経験したい」「下積みから全体を統括する立場までひととおりできるようになりたい」「前半の5年で経験を積んだら、次の5年でビジネスをしっかり考えて価値を生み出すということにチャレンジしていきたい」といったように、中長期的な視点で組み立てたプランを伝えます。そして「技術もわかるしビジネスも分かる、そういう存在になっていきたいです」といった具合に、将来なりたい姿を明確に伝えます。このような流れで話ができると良いでしょう。

例えば「御社でプロジェクトマネージャーになりたいです」みたいな形の答え方では良くない、ということですか。

そうです。採用する側は「どうしてもこの部署に人が足りていなんだけど…」などの社内事情も考えています。つまりは「柔軟性」も大事な評価要素になっている訳です。特に未経験からエンジニアになっていく方の場合は、どのように成長していくかが予測できませんから、いろいろな可能性を探ってみたいと思っています。それに応えられる人材であることをアピールしましょう。

会社の「ビジョン」や「ミッション」に目を向ける

もうひとつ、転職面接などにおいて大事にしてほしい視点をお話します。それは、まずは会社の「ビジョン」や「ミッション」に目を向ける、ということです。なぜなら、会社が展開しているサービスは途中で終わることもありますが、掲げているビジョンやミッションはそう簡単に変わらないからです。そこに対して自分はどういう形で関わっていきたいのかを、言葉にして表現できると良いです。

確かに、私も就職や転職の相談を受けるとき、「サービス」の話をする方が多いように感じます。そうではなく、まずはビジョンやミッションなどの、より深いところでコミットしていく姿勢を見せる、ということですね。

そうすることで、相手は「この人はちゃんと考えてくれていそうだな」と感じてくれるでしょう。

「会社にどのように貢献していきたいのか」は、どのように話をすれば良いのでしょうか。

それは実は難しい話です。もちろん採用する立場からすると、その職種の人材に求めている要素はあります。しかし、これはWebページなどからはなかなか見えてこないでしょう。ですから、例えば「この職種ではこのようなことをするものと思いますが、御社の場合はどのようなことを求められているんでしょうか」といった質問を用意しておくと良いのではないでしょうか。

素直に聞いてしまった方が良いんですね。「そんなことも分からないで来たのか」と思われてしまいそうですが。

そんなことはありません。聞かないと分からないことは、聞いてしまった方が良いです。例えば「求人情報サイトや会社のホームページ、ブログ記事などを拝見したのですが、どうしても分からなくて…ぜひ教えていただけませんか?」といったニュアンスで質問すれば、相手は「ちゃんと調べてきてくれたのか」と感じると思いますよ。

「今後のキャリアプラン」を明確に伝えられることは、あくまで大前提

ここで今回のテーマに話を戻しましょう。「今後のキャリアプラン」というテーマは確かに考えるのが難しいですが、採用する立場からは、そういったことを日頃から考えられている人を評価したいものです。日頃から考えているからこそ「新しい職場に行くことで次のステップに進みたい」などの転職動機につながるからです。

「今後のキャリアプラン」を尋ねることは、プランの内容そのものよりも、「この人はどれだけ前向きな気持ちでうちに来ようと思っているのか?」を知りたいという意味合いが強い、ということでしょうか。

そうです。「自分はこうなりたい」というエネルギーの矛先をどこに向けているのか、ということです。「自分たちの会社で、この矛先に向かうように導いてあげれば、この人は全力で仕事に向かってくれそうだな」と思えることが、採用する側にとっては大事なんです。

なるほど。

それともうひとつ。「今後のキャリアプラン」を明確に伝えられることは、人気があり応募人数も多い会社の採用活動だと「当たり前」の要素になってしまいます。そうすると、次に必要になるのが「どのくらいその会社のサービスのことを知っているのか」などといった、その会社に対する理解度の深さです。

先程「まずは会社のビジョンやミッションに目を向ける」といった話もありましたが、結局はそういった要素も必要になってくる、ということですね。

そうです。いくら「今後のキャリアプラン」などの質問に対する返答が良くても、採用する側に「この人はうちの会社のことをあまり知ってくれていない」と思われてしまったら、それはネガティブな評価につながってしまいます。

それはもったいないですね。

多くの人が採用試験を受けるような人気の会社ほど、そういったネガティブな評価は致命的です。ですから、例えばWebサービスの会社であれば、サービスの無料登録をしてみたり、イベントに足を運んでみたり、あるいは会社訪問をしてみるなどして、その会社について具体的に知ろうとすることが重要です。

採用する側からしたら「それくらいはやっておいてほしい」というのも本音かもしれませんね。もちろん「思い」も大事でしょうけど、それだけではなく「中身」も伴ってほしい、と。

そうです。「中身」がきちんとあることで、「思い」の裏付けにもなります。

まとめ

・「今後のキャリアプラン」は「私はこういう人間になりたい」などの大局的な視座から考え、中長期的な視点で組み立てよう
・会社の「ビジョン」や「ミッション」などの深い部分でコミットする姿勢を見せよう
・「今後のキャリアプラン」を明確に伝えられることは、あくまで大前提。会社のサービスなどの具体的な内容についての理解度も深めておこう

会社側が「今後のキャリアプラン」という質問を出すのは、必ずしもキャリアプランの内容を知りたいから、ではありません。会社側にとって大事なことは、そのキャリアプランの中で「自分たちの会社で働いているその人」をイメージできるかどうかです。「今後のキャリアプラン」に限らず、転職面接においては質問の奥に隠された会社側の意図をくみ取ることが重要な要素のひとつだといえるでしょう。

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