コミュニティ

2019年7月27日

グロービスで開催! 『Pythonデータサイエンス基礎講座』で得られたこととは?

AIやIoTの時代に備えてプログラミングに触れたいビジネスパーソンに向けた、ディープロ主催の特別講座が2019年6月に開催。2人1組の「ペアプロ」手法でプログラミングを実践していただいた講座のレポートです。

AIやIoTの時代に備えて少しでもプログラミングに触れてみたい」ーーそんなビジネスパーソンに向けたディープロ主催の特別講座が開催されました。ペアプロと呼ばれる、2人1組によるプログラミング手法で体験していただいた講座のレポートです。

「機械学習やディープラーニングの入り口としてPythonを学んでみたい」というマネージャーや経営層の方に向けた内容になっています。

ビジネスに活かしたい本気の人たちが受ける講座

Image from Gyazo

2019年6月某日、社会人向けのビジネススクール「グロービス経営大学院大学」に在籍する方々に向けた1日だけの特別講座が開かれました。「Pythonデータサイエンス基礎講座」と題された当イベントには40名ほどが集まり、満席の教室は熱気に包まれました。ファシリテーターはディープロ代表・野呂です。

受講生は男性のほうが多いものの年齢層は20~60代以降まで幅広いメンバー構成に。将来は起業したいなど、エンジニアリングを学んで事業やマネジメントに活かしていきたいと考えている方が多いようです。プログラミングが完全に初心者の方は全体の4分の1ほどでした。

座席に関しては、運営側で受講生を1テーブルにつき6名のグループに分けました。実は後に行なう「ペアプロ」のための並びになっています。受講者には予めアンケートを取っており、興味度合いや知識度合い、理解度合いなどが偏らないようにグループやペアを調整してあります。

代表・野呂からの挨拶

まずはディープロ代表・野呂から、講座の趣旨を説明しました。
「この講座はPythonを学びたい方の一歩目を提供したいとの想いで行なっています。モチベーションを高め、『自分でもプログラミングをやってみたい!』と思ってもらうことが本日のゴールです。

単なる知識のインプットではありません。ペアを組んで一緒に課題へ取り組むことが中心のプログラムとなっております。」

これから実現される未来の動画

Pythonで実現できる世界の映像を皆さんに観てもらおうと、まずは動画を再生。今後、AIやディープラーニングの技術がさらに発展していくと、次のことが実現できると映像では伝えられます。
NVIDIA DRIVE—GTC 2018 Demonstration
The Next Rembrandt Reveal
(日本語字幕)AI が電話予約も代行してくれる Google Duplex

特にディープラーニングはPythonのコードで実装されているケースが多いため、Pythonが主流であることを野呂が説明。
Pythonを学んだ先がどういう世界につながっているのか、まずは楽しんで使ってみることが重要だと思います。」と続けました。

大切な考え方

映像でイメージをつかんでもらった上で、今後プログラムを学んでいく上で大事な考え方を受講生に伝えます。
大切なのはエンジニアの方々への歩み寄りです。みなさんがマネジメントの立場で企画を立てる場合でも、先々の工程を知っておくことが大事です。

私は『道具を活かす思考』と呼んでいますが、『どうすればできる?』『本当に合っている?』などと考えながらまずはやってみてください。分かるとすごく楽しい世界です。」

そもそもペアプログラミングとは何か?

ペアを組んでプログラミングを行なう「ペアプロ」の説明がなされました。
「端的に言えば、『仲間とともにプログラムの考え方を学ぶ手法』です。お互いの知識を共有しながら進めるので、気づきを得られるメリットがあります。

(※ディープロのブログ記事「チーム開発の効率を向上させる黄金習慣、『ペアプログラミング』とは?」はこちら

また、最後にコードレビュー(お互いが書いたソースコードを評価すること)をし合うことで、信頼関係を築けます。

この講座が終わるころには、プログラムの基本要素を使いこなし、問題を解決するためにプログラムを使いこなせるようになります。
プログラミングは1人で行なうもの、という先入観をまずは取り除き、通常の業務でも関係性の中で協力し合って進めるものである点を強調しました。

50分間×2本のペアプロ開始!

Image from Gyazo

いよいよペアプロの開始です。参加者は2人1組で隣り合わせになり、各々が持ち寄ったPCの画面を見ながら協力して進めます。
課題は、ディープロが用意した、会員のみが閲覧できるPythonの基礎です。
Python超入門編の、全11回分の課題をトータル3時間以内で行ないます。
・前半:Python入門1〜5(50分間)
・後半:Python入門6〜11(50分間)
・全体発表

そしてここがポイントなのですが、2人1組がそれぞれ「ドライバー」と「オブザーバ」に分かれます

ドライバーだけがPCを開いてコードを書き、ドライバーのPC上のみで課題を進めます。オブザーバはドライバーをサポートする役目です。後半はドライバーとオブザーバが交代します。こうすることでお互いに主観と客観の視点を体験できるのです。

さて、前半が開始されました。さすがグロービスに通う面々。初対面同士でも遠慮なくコミュニケーションを取っていきます。

教室内を野呂やディープロメンターの鈴木が回り、質問に答えます。受講生の習熟度はバラバラ。メンターが「Pythonって変数がオブジェクト指向の言語なんです。」とヒントを出すこともあれば、中にはExcelのマクロに例えて「あー分かりやすい!」と盛り上がるペアなど、お互いの理解を深めていっている様子が見られました。よく質問をする方や黙々とこなしている方など進め方はさまざまでした。

さて、50分間はあっという間に過ぎ、休憩タイムを挟んで後半へ。

Image from Gyazo

前半でドライバーだった方のデータをオブザーバに共有し、ドライバーとオブザーバが交代して後半がスタート。前半のドライバーによって書かれたコードに、後半、交代した新ドライバーが付け足していきます。

ここで得られた気づきやペアプロの楽しさを今後活かしていくことが大事

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さて、タイムアップです。約2分間、ペア同士で共有、振り返りのレビュータイムです。そのあと何組かを指名して前に出ていただき、振り返りの全体共有を行ないました。

ある受講生の方の振り返りが印象的でした。「業務で機械学習を行なっており、自分はLinuxの世界の人間。世界観のすり合わせに最初は苦労した。データーサイエンスの現場では試行錯誤を重ねていくことを鑑みると、こういう記述が便利なことが実際に体験して分かった。その気づきを今日は得られました。

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Pythonデータサイエンス基礎講座の総評

Image from Gyazo

最後に野呂より総評が伝えられました。
「どこまで課題を進められたかよりも、どれだけ気づきを得られたかが重要です。

今回体験した内容は今後、Pythonを学ぶ上では避けて通れない基礎的なものばかり。今回はペアプロを中心に行ないました。ペアプロ、楽しくなかったですか!? プログラミングは本来、楽しいものです。ぜひこれからも楽しんで学んでいって欲しいです。

レビューや振り返りで出たさまざまな意見をこれからに活かしてください。体験してみないと分からないことがありますし、ペアプロを通じて仲間がいたからここまで集中して楽しめたことをこれからも忘れずに覚えておいて欲しいと思います。」

続けて、最後にディープロからの告知です。
「エンジニアになるための裾野をさらに広げるために、私たちは入門者向けの『Python道場』を行なっています。 

プログラミングは1人でやるものではなく、コミュニケーションしながらやるもの! だということをもっともっと体感してほしいです。最初の入口が大事です! 最初につまらないと感じてしまうのはもったいない。楽しんでもらえれば幸いです。」

最後に、学び方のヒントを

・動画で学べるものは海外のサイトにもたくさんある。試しにやってみてください!
・1人で進めるのはモチベーションが上がらないこともあります。さまざまなイベントが開催されているので参加して刺激を受けるのもアリ。
・コンペなどを通じて企業や政府などと、データサイエンティスト/機械学習エンジニアをつなげるプラットフォームKaggle。これを使えば、世界トップレベル40万人のデータサイエンティストのコードを誰でも見ることができるのでおすすめです。

受講後の受講生のアンケート結果

最後に、アンケートで挙がったコメントを引用して今回のレポートを終わりにします。

「ペアを組んでやることで、1人ではつまずいてしまうところもクリアできた
「自分では使わない記述を学べたのが良かった」
Pythonをもっと学びたいと思うきっかけになった
ペアでの学習の意義を学べた。時間があっという間で楽しかった」
「データサイエンティストになるにはあとどれくらいの学習量が必要で今回はどれくらいの習熟度なのかをもっと知りたかった
「10年ぶりにプログラミングをしたが、いろいろと違って慣れるのが大変だった」
「本を読んで独学しているだけだとなかなか進まない。今回のペアプロ形式は楽しめた」

など、嬉しいお言葉をたくさんありがとうございました!

データサイエンスにご興味のある方は「Python道場」もぜひご受講ください!

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