コミュニティ

2018年11月16日

【イベントレポート】Webエンジニア就業成功者が語る! スクールと現場のハザマ 2018 〜年齢の壁をぶっ壊せ!〜 開催記 2018/11/11

壁を超えてエンジニア就業したディープロの卒業生に、就職までの苦労、スキルを身につけるためにやっていること、入社直後の仕事内容を語っていただきました。

ディープロ代表 野呂が語る『特別企画・スクールと現場のハザマ』開催の裏にある代表の想い

私は、「2028年4月10日、すべての人がテクノロジーを武器にして活躍できる社会をつくる」という最終目標を掲げ、このディープロというプログラミングスクールを作りました。
そして現在、喫緊のビジョンとしては、この学校の卒業率80%:就業率80%にする。「2020年4月10日には、プロのエンジニアになるために挑戦する人が、チャンスをつかめる場ができる」です。これら目標やビジョンの根底に「人が、(自分や他人の)人生の価値を上げられる社会の仕組みをつくりたい」 という想いがあります。

人生は一度きり、意思決定、挑戦の連続です。そしてその挑戦に人の属性は関係ありません。どんな人でも可能性は無限大です。
しかし、時代の流れはとても目まぐるしいものです。社会の需要も日々変化しています。時代の流れをしっかり掴むことが重要ですが、その方法としてエンジニアにという道を選ぶことは、有効な選択肢であると考えます。
このエンジニアの道は、言うほど簡単な道ではありません。また、世間にある情報が少なすぎて、どれほど大変なのか、どんな苦労がそこにあるのか、実際に体験してみないとよくわかりません。

今日は、ディープロの卒業生に就職までの苦労、スキルを身につけるためにやっていること、入社直後の仕事内容などを語っていただきます。他では聞けないとても貴重なお話です。ぜひ、今後のみなさんの挑戦に役立てていただけたらと思います。

野呂 浩良

未経験から某一流有名企業に転職した20代エンジニア

楽天株式会社 ラクマ事業部 エンジニア 宮崎 雄介 氏

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いかにして一流有名企業にたどり着いたか

こんにちは、楽天でラクマの開発に携わっています。宮崎です。今日は私の転職活動と入社後の仕事についてお話をしたいと思います。
まず転職活動からお話します。私の会社選びには3つの軸がありました。1つめは「Railsエンジニアになること」、2つめは「自社サービスの開発をすること」、3つめは「ビジネスサイドに関われること」。これらを総合して考えると自分が転職先として狙うべきはベンチャー系の会社かなという感覚でした。

転職活動で主に利用したのはWantedlyでした。具体的な数字を上げると、20社応募(話を聞きたい)、7社から返事、4社でCTOの方と面談、2社から内定を頂いたというのが、転職活動の結果でした。
私は未経験者として転職活動をしていたので、面談では技術系の質問よりも「自分が性格的に企業にマッチするかどうか」を確認する質問が多かったと思います。例えば、ディープロで制作したポートフォリオについて、「私がどんな想いで作ったのか?」を重要視されていました。

最終的に私が会社を選ぶ時、判断要素を全て数値化するという方法で決定しました。自分が人生や仕事で何を重要視するかを挙げ(スキルが身につくか、ビジネスサイドに関われるか、など)、その一つ一つの要素で各会社の点数をつけました。点差は大接戦でした(笑)

転職活動の失敗

最初の転職は失敗でした。転職先はSlerだったのですが、在籍した4ヶ月間コードを1行も書くことができませんでした。業界のことをあまり知らずに転職活動をしていたことが失敗の原因でした。

この時の失敗とは逆に、今の会社は新人研修が、とてもしっかりしています。だいたい1ヶ月半の研修期間でいろいろやらせてもらえました。Railsの研修はもちろん、自社プロダクトを理解するために、開発機を動かしてみたり、コードリーディングなどを行いました。研修後も簡単な表記の修正から始まり、徐々にロジックを修正するようなタスクにレベルアップしていきました。

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入ってみたら楽園だった。エンジニア最高~!

1日の仕事内容は、ほぼ開発に時間を使っています。自身でコードを書いたり、コードレビューをしたりしています。テストコードを書くのに苦労していますが、隣に座っている先輩社員の方がメンターとなって、いろいろ教えてくれます。

その他に特徴的なところをあげると、作業中はみんなヘッドホン、集中切れたら社内のカフェでリラックス、私服勤務、社内で食事をすれば3食タダ。エンジニアにとっては最高の環境です。

また、チームのリーダーが職場における心理的安全性というのをとても大事にしていて、何を言っても怒られない、働きやすい環境を意識的に作ってくれています。ちなみに、スクール卒業生の採用も前向きに検討しているのでもし私の会社に興味があれば、繋ぎますのでご連絡ください。

※宮崎 雄介さんの発表資料はこちら
http://urx.blue/NyBu
※宮崎 雄介さんが登壇内容について詳細に記載したこちらのブログも必見です
https://ysk-pro.hatenablog.com/entry/hazama

地方の情報格差を乗り越えた30代女性エンジニア

株式会社キャタル テクノロジーエンジニア 塩井 美咲 氏

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30代以上+未経験=不安しかなかった

こんにちは、私、塩井と申します。WEBエンジニアをやっています。就職する前は福岡に住んでおり、DICの質問掲示板に投稿しまくるオンライン生でした(笑)

WEBエンジニアになる前は、ITとは無縁の建設会社の事務職をしていました。エンジニア職は全くの未経験でしたが、もともと、世の中の問題を解決をしたい&手に職を付けたいという願望があり、この世界に飛び込むことを決意しました。
しかし、30代以上+未経験=転職活動では「不安」しかありません。私の転職活動は、この不安との戦いからのスタートでしたが、そこから気づけるものもありました。

会社選び=自分の軸を明確にすること

私が、この不安な転職活動をとおして、とても大切だなと思ったことがあります。それは「自分の軸を明確にする」「自分の軸に合った会社を選ぶ」ということです。

ここで言う「自分の軸」とは何かというと、それは「なぜ、エンジニアになろうと思ったのか?」ということです。
WEBエンジニアという仕事は、楽しいことばかりではありません。辛い瞬間もあります。そんな時、そこが自分が望んだ環境では無い場合、心身にとても悪い影響が出ると思います。これが、自分に軸に合った会社を選んだ方が良い理由です。転職活動の際に「どこでもいいから雇って欲しい」はオススメできません。

マイナスを上回る付加価値を会社に伝える

自分の軸に合った会社を見つけられたら、その次は、どうすれば自分の軸にあった会社に採用してもらえるのか?という事になります。
私の場合、30代以上+未経験という、条件的にはマイナス要素が大きく、普通に転職活動しても不採用になる可能性が高めでした。

そこで、このマイナス要素を上回る付加価値を、先方の会社に伝えることが大切だと考えました。この付加価値を具体的に言うと「熱意」「ポテンシャル」「チームへの適性度」です。熱意とは「なぜエンジニアになりたいのか?」、ポテンシャルは「最低限の技術力と学習意欲(公開したポートフォリオで示す)」、チームへの適性度は「その会社への志望動機」です。

この3つの要素を履歴書、職務経歴書、面接でしっかり伝える事ができれば、採用の確率も高まります。また、日常の中で何がきっかけになるかわかりません。もしも、先方と会う機会があったり、そして直接お話できるような事があれば、それは大きなチャンスだと思います。

ちなみに!ディープロでは、履歴書、職務経歴書、面接対策で、野呂さんの強力サポートがあります!また書類選考などなく、先方と会って直接お話しする機会として、就業説明会が定期的に開催されています!私は地方のオンライン生だったので参加できませんでしたが〜(泣)、これはとても大きなチャンスだと思います。

私は今こうしてエンジニアになれて、とても幸せです。開発はとても楽しく、会社からも大切に育ててもらっています。

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※塩井 美咲さんの発表資料はこちら
http://urx.blue/NyCe

年齢の壁を壊した40代Railsエンジニア

フリーランス エンジニア 片ノ坂 浩明 氏

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”テスターからRailsエンジニアへの転身”、敗者復活戦の記録

こんにちは、片ノ坂と申します。現在、フリーランスのRailsエンジニアとして働いています。転職する前は、ただ食べていくための仕事としてテスターをやっていました。当時は他にやりたい事もあり、働き方としては満足していました。

しかし、月日は流れ、他にやりたかった事もあまり芽が出ず、ある時、何かやってみたい、何かやれるようになりたい気持ちで、プログラミングを始めました。その当時は、転職できなくてもいいから技術を身につけたいという程度の想いでした。

そんな私の転職活動は、本当に大変なものでした。結果から先に言えば、20社くらい受けましたが全敗でした。自分の年齢と経験ではどこも相手にはしてくれず、頑張って書いたポートフォリオも見てももらえない。たまに面談に呼ばれたと思ったら、あなたの歳はエンジニアのキャリアを終えてマネージメントなどのセカンドキャリアを考えるべき年齢だと言われて、説教される時もあったくらいです。(正直「じゃあ呼ばないでよ・・・」と思ったりも(泣))

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“わらしべ長者的” 戦法、小さな案件から確実に。

そんな私が最後に辿り着いたのは、フリーランスエンジニアという道でした。フリーランスなら年齢は関係ありません。あるのは「その案件が出来そうな経験があるか?」だけです。私はDICのセカンドチームで2、3ヶ月の小さな受託開発案件の実務経験がありました。

フリーランスにしかチャンスが無かった訳ですが、そこでようやく道が開けました。最初は2ヶ月程度の案件で、仕事の難易度も最低限レベルのものでしたが、その実績で、また次の仕事が見つかり、徐々に関われる仕事が大きくなっていきました。経験が無いと仕事を取れない、でも、仕事をしないと経験を積めないというジレンマを、ここで突破する事ができました。

ここで一つ気付いたことは、初めて配属する先の仕事では、相手もそこまで大きな成果を期待していないという事です。最初は、基本的な部分、最低限の部分が求められているので、そこをいかに確実にやりきれるかが大切だと思いました。うまくいけば、そこからわらしべ長者的に、徐々に大きな案件へと、良い流れが生まれると思います。

40代だから出来ないは思い込み

こうしてフリーランスエンジニアなれましたが、大変な事はまだまだあります。「◯◯◯やっといて・・・」と作業を振られて、それが何なのかすらわからないなんて時もしばしばです。しかし、そんな苦境と日々戦いながらも、今、Railsエンジニアとして働くことができています。

若いうちからスクールや独学で学び、新人として会社に入り、自社開発で経験を積みながらエンジニアのキャリアを磨いてく、そんなステップが、エンジニアの王道だと思います。

でも、それ以外に道がない訳ではありません。40代プログラミング未経験者に道が無いわけでもありません。◯歳だから出来ないは、ただの思い込みであることを、私以外にも多くの人が身をもって証明しています。

どんな人にもチャンスは必ずあります。この先、私もこの敗者復活戦をまだまだ戦いつづけます!みなさんも、がんばりましょう~

※片ノ坂 浩明さんの発表資料はこちら
http://urx.blue/NyCI

パネルディスカッション〜 ぶっちゃけいろいろ聞かせてください 〜

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入社後、仕事で一番苦労したことは?

宮崎さん :JavaScriptです。難解な書かれ方をしているところもあり、読み方が
      わからず苦労しました。あと、とにかくコードのボリュームが大きく、
      どこに何が書いてあるのかつきとめるのが大変です。

塩井さん :同じくJavaScriptです(笑)。他にはRailsに乗らないRubyを書かないと
      いけないような場面もあり、苦労しました。

片ノ坂さん:私も同じくJavaScriptです(笑)。また、これまで勉強していたものと
      規模が全く違うところに戸惑いました。また、いろんな諸事情があって
      コードが書かれているので、見た目では意図がわからないロジックも
      あります。

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※歓談タイムの宮崎さん

プログラミングスクールで学んだものは活かせる?

宮崎さん :活かせます!

塩井さん :初心者からすれば、すべてが活かせると言えます。ただしそれで十分では
      ありません。何を学ぶべきかという指針は誰も与えてくれないので、
      自分で考えないといけません。

片ノ坂さん:言語がRubyでさえあれば、完全にわからないなくても何とか対応ができま
      した。基本さえわかっていれば、なんとかゴールに辿りつけると思います。

プログラミングスクール学習後にやっておいた方が良いことは?

宮崎さん :自分は特にこれといったものはやっていません。会社に来ればなんとかなる、
      なんとかするって感じです(笑)。

塩井さん :フロントエンドの流れを把握しておくと良いかもしれません。
      あと、他の人のコードを見るのは大事だと思います。

片ノ坂さん:現場によって様々なので、これとは言い切れませんが、できるだけ広く
      基本的な概念的なことを知っておくと良いかも。経験がなくても、
      言葉を頭にいれておくだけでも違うと思います。

プログラミングスクールを選ぶ前に考えることは?DIC選んで良かった?

宮崎さん :正直、入ってみないとわからないと思います。ディープロは卒業して
      もサポートしてくれる、テキストも日々改善されていて、今の仕事でも
      助かっています。

塩井さん :私は技術を学ぶだけじゃなく、伝手をつくりたかったというのが
      スクール選びの理由にありました。決め手は野呂さんに相談できるという
      安心感でした。

片ノ坂さん:その当時、ディープロに”セカンドチーム”というスクール卒業生が
      実際の仕事の案件を受けるというサービスがあったので、それが決め手で
      ディープロを選びました。ここを選んで良かったと思います。

プログラミングスクール未経験で、即現場はあり?なし?

塩井さん :その人によるとは思いますが、私にとってスクールに通う意義は
      勉強だけじゃありませんでした。先生や生徒さんとの繋がりはとても
      貴重だと思います。

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これから先の目標は何ですか?

宮崎さん :いつか自分自身のサービスを収益化したいです!

塩井さん :いつかOSS開発に参加することと技術による社会課題の解決です

片ノ坂さん:とにかく来年も生き延びることです(笑)

片ノ坂さんの感想(イベントに参加してどうでしたか?)

宮崎さん&塩井さんの話はとてもよかったです!夢を持ってエンジニアという仕事をしていることが伝わりました。資料も就活の実態について具体的に各自の就活の経緯や考えたことがわかって、すごく良いなあと思いました。

自分の場合は、就職活動がうまくいってない人にも、うまくいかないならいかないで、サバイバルする方法を探すこともできるよと伝えたかったです。もちろんサバイバルは大変だけど、ダメ元でできることもあるし、経験を積んでしまえばそこからは逆転の目もあります。これから就職活動をする受講生に、大変でも何とかやっていく方法は探せることが伝われば(脳裏にちょっとでも引っかかることができれば)よかったと思います。

最後に

ライター:SE LIFE BOAT 尾関博昭
Image from Gyazo

「Webエンジニア就業成功者が語る!スクールと現場のハザマ 2018 ~年齢の壁をぶっ壊せ!~」
この特別企画には、サブタイトルにもなっている”年齢”というテーマがありました。転職・就職活動というシチュエーションで考えてみれば、年齢とは若ければ若いほどよく、年齢を重ねるほどに厳しくなるというのが、誰もが知る一般常識です。

しかし、今回、プレゼンターのリアルな体験談を聴いてみると、若ければ良いという単純な話ではなく、20代には20代として会社から求めるれるもの、30代には30代として、40代には40代としてのものがあり、その求められるものに応じた、20代としての戦い方、30代としての戦い方、40代の戦い方があるという事がわかりました。

Image from Gyazo

また、もう一方では共通点といえるものもあったように思います。それは、就職活動において、何を重要視すべきかという事です。それは、年収?仕事内容?会社の将来性?答えはそのどれでもなく、自分がどうなりたいか?どうありたいか?という「自分の軸」でした。登壇者の方は、「自分の軸」を、しっかりと定めて就職活動に臨んでいたと思います。

そしてもう一つ。情報収集よりも、プログラミングの知識よりも、自己PRよりも、もっと大事なこと、それは「諦めない心を持つ」ということでした。
登壇者は、何社に申し込んで、何社から返事があったと、とても明るく話してくれましたが、裏を返せば、その逆の数だけ断られたことを意味します。おそらく一社だって適当な思いで申し込んだ会社はないはずです。
そこから断られた時は、当然、気持ちが落ち込んだり、不安にもかられたと思います。それでも、彼らは諦めない心で就職活動をやりぬき、最後には就業成功という結果を手にしました。

代表の野呂さんは、冒頭で今の世の中を変えるという自身の壮大なビジョンを語ってくれました。まさに諦めない心が、そのまま形になったような人です。
「そんな人が創ったディープロには、自然と諦めない心を持った人が集まるのかもしれない・・・」パネルディスカッションが終わり、歓談タイムで登壇者の周りに、たくさんの聴講者の方たちが囲んでいる光景を見た時、今日この場にいた全員が諦めない心を持った人たちだと、そう感じました。

ダイビックのことをもっと知ってみませんか?